デビットボウイとエルトンジョン、みんな散るのか
エルトン・ジョンの有名な曲に「ロケットマン」というのがある。
☆
最近、このエルトン・ジョンの「ロケットマン」という伝記映画を見た。
面白かった。
涙を流して感動した。
俺はつくづく涙腺が緩くなった。まるで年寄りのようだ(笑)。
一人の、傷ついた人生を歩んできた大スター、そしてゲイの物語だ。
それで思い出したこと。
振り返りのこと。
確か同じゲイというならデビット・ボウイも思い出す。
彼には「スターマン」という曲があった。
YouTubeなんかで改めて聞くと、エルトンの「ロケットマン」と似ている感じがしてしまう曲だ。
これは勝手な想像に過ぎないが、当時この曲はパクリだとか、きっと酷評されたんだろう。
デビットボウイはそれがきっと悔しくて、「スペースボーイ」というまるで違う曲、リズムもノリも違う曲を出した。
それは何もかもが違う曲だった。
特に晩年にやったアレンジはとてつもなくカッコいい(笑)。
ただ、なぜか曲の詩が「宇宙」というのと結びついているのは同じだ。
俺もこんな風に歳を取れているんだろうか。
そんなことを思わせられる映像だ。
話の最初の、エルトンの曲については、しかし実は宇宙旅行の詩ではないのだという。
鉱山の労働者が地中へと潜っていくことが題材で、彼らが地下に潜っていく時、自ら宇宙旅行のようだと自虐していたのだそうだ。
そう考えてみれば、昔からあの詩には変な辻褄の合わないところがあった。
「週5日労働だ」なんて。
宇宙飛行士には休日はないだろうと思った。
そんな鉱山労働者がチリのあの連中と同じ感じだったのかは分からない。
コロナがあってからすっかり忘れてしまったが、あのチリの落盤事故の救出劇は衝撃だった。
年末のさなか、嫁と二人で泣きながら見たのをよく覚えている。あの時は「バードカフェ事件」なんてのもあった。
とりわけ忙しい年末だった。
そして振り返れば日本でも、子供の頃には、よく炭鉱の落盤事故などが起きていたのを思い出す。
彼らの魂はどうなったんだろう。
デビットとエルトン。
彼らは交流があって仲は悪くなかったようだ。しかしそれはまた別の物語なのだろう。
みんな、死んでしまったな。
エルトンは生き残っているけれどw。
それならジョージ・マイケルも忘れてはいけないのか。
そしてフレディ・マーキュリーも。プリンスも。
数え上げようとすれば星の数はいつもキリがない。
俺も、その星の小さなひとつになれるだろうか(笑)。
それをひそかに願っている。
