今度こそホントの梅だ
梅雨前になんとか梅が採れたのはもっけの幸い。杏にも感謝しております(笑)。
そうして、少な目だったけど杏を採って、私たちはそのまま遠くのスーパーに買い物に行きました。ついでの梅採りが杏に化けましたw。
帰り道はもうすっかり日が暮れていました。
公園を横目に通りかかると、どうも公園の中で実がなっている木があるなと思った。
見てみると梅だ。
これは梅だ。まさに梅だったらw。
さっきの梅だと思っていたのは杏の木だった。
そして、これは新しく知ったまさして梅の木です。
梅がついた枝が重く垂れ下がっていて、手を伸ばせばすぐにもぐことができました。
いつも貰っている里山公園の梅は競争相手が多い。おっさんなんかが早朝にこっそりと脚立持参でやってきてほとんど取ってしまいます。
上に残った梅もあるけれど棒で落とすとキズがつきます。やはりもいで採るのが一番いいのです。
二人でもぎ始め、ビニール袋に入れました。これはいい。
通りかかったマスク姿のおバアさんが機嫌よく話しかけてきます。
「揺らせば簡単に取れるわよ」なんて言う。
落ちてくるのを傘を広げてね、なんて、聞いたような話を言う(笑)。
今日はなんだか人々と触れる機会が多い。
「揺らして落ちてしまうとキズがついてしまうので。」なんて私は言いました。
おバアさんは面白がって傍で見ています。
「あっと言うまに1キロぐらい取れちゃうわよね」なんて、嫁と話している。嫁はビニール袋を差し出す役目。
木に登ることもなく私は梅をどんどんもいでゆきました。
おバアさんは梅は面倒なのでやらないとか。みんなシロップにしてしまうと言います。
そうして冷凍しておくのだそうです。
それなら梅は食べないの?
嫁が聞くと、おバアさんニヤリとして言ったそうです。「そっちの方は実家からもらえるのよぉ」なんて(笑)。
ははあ、なるほど(笑)。
おバアさんもこの梅には多少は世話になっているのでしょう。
なおも私はひとつひとつ梅をもいでいきます。大量に実った梅の木の枝が少しずつ軽くなってゆきます。
重くて疲れたでしょう。
私たちのためにありがとう。
私はそんな気分です(笑)。
気がつくと嫁の奴、自分でも梅を取ろうとしています。
ライトを照らして、ビニールを出して私のを受けてくれるだけでいいのに。
自分でも梅をもぎたがるのです。
こちらがビニールを出せと言っても自分でも梅をもぐのに忙しかったりします。
やっぱり嫁とて、そういう狩猟本能を満たしたいのだw。私にはわかりました。
しかしそこは指摘せず、そっと黙っていてやろうと思ったものです(笑)。
言われたら恥ずかしいだろうw、なんて思ったものだから。
「もういいだろう」なんて私たちは手を止めました。
袋にはなかなかの梅が採れています。
帰りかけ、少し歩いたところで私はふと考え直した。
「いや、もう少しあった方がいい、シロップにもしたい」
私は引き返すよう嫁に頼みました。
今度は公園の柵に登って立ち、上の梅をなおも採りました。
大量でした。
3キロは取れたでしょうか。みな落としていないからキレイなものです。
シロップなんかにするとあっと言う間になくなってしまいます。
半分ぐらいは梅干しにしよう。
大いに満足しました。
すっかり重くなったリュックを背負って帰り道、あちこちの木に目がいっていた。郊外の住宅地、木があちこちで茂っています。
そうしたらまた実をつけている木を見つけた。
へへえ、こんなところに。
高いところにわずかにある実しか分かりませんでしたが、形で分かりました。
さっき最初に貰ったのと同じ、杏の木なのです。
もうあの杏の木からそれほど離れていないところまで来ていました。
店の駐車場、私有地です。
いくらなんでもわざわざ杏を植えたりはしないでしょう。
あそこの公園の木と同じ親戚ということじゃないか。
もともと自生していた杏の木なのです。
昔はこのあたりは杏の林だったのでしょうか。
びっくりしました。
何度も通る道ですが、まるで気がつかなかった。腰が抜けそ・・・(略)
梅だと思っていたのが杏でした。
新たな梅を見つけて大量にお持ち帰り。
今度は別なところで実をつけた木。
そこらには昔は杏の木がたくさんあった、その名残りなことが分かります。
いやぁwww、土地にも歴史があるものです。
なんでも足元が大事。
自分の足元に嬉しいことは落ちているものなのです。
脚下照顧。
おそまつ
