白子の調理法
嫁が昨晩作ってくれた白子が、それはそれは美味かった。
これまでにない味わい。
話したかも知れないが、嫁は白子というとあまり美味しい素材とは思っていないようだ。
アンキモのあの濃厚な味わいすら、「どうかなぁ」なんて引く。
まあアンキモなんて、今は中国産ばかりだから最近はすっかり食べないけれども、白子というのには独特の味わいがある。
濃厚とはいえないが、何かチーズのような味わいがある。発酵臭のないフォアグラのような感じ。
しかしまあ、世はこのコロナ自粛で戦時下のようなものだ。
贅沢は敵だ(笑)。
鰤はきっとシーズンということなのだろう、天然モノが出回っていて、やたらと安い。
鰤なんてちょっと前、こちらでは100グラム398したこともある。それも刺身用ではなくて。
焼き魚や煮付け用で。
今は148円とか、へたをすれば98円なんてものもあった。
これで半額前ですぜww。
ともかく、旬のせいなのか、ついでに白子もたくさん売られている。
これは安い。食べつけない人が多いこともあるだろうし、趣味嗜好としてはちょっと特別なものもあるかも知れない。だから売れない安くなる。
そしてそれが半額となれば買うしかない。
300グラムで100円ほど。半額後ではあるけれど。
まあ、この「100グラム当たり」というのは、実はあまり当てにはならないけれど。
食品が水分を多く含んでいたら意味がないし、味付け肉ということで言えばそのタレだって値段に含まれて勘定されている。
あくまで目安。
目論見書、つまり「メロン磨き」の問題という話になってしまうwww。
だがまあ、今回の白子はさすがに2パック買おうと言ったら嫁が嫌がったが、ともかくひとつは買わせてくれた。
調理してくれ、と云った。
煮付けが好きでないってなら、なんなら粉でも振って、アンキモのように焼いたっていいじゃないか、と。
「嫌」
なんて言う。
そうして俺は作業をしていて、嫁が食事を作ってくれて、肉豆腐とサラダ、ツマミにブリの白子を出してきた。
あれ?、なんか食卓の様子が違う。
織部の平皿に持ってあるそれは何だwww。
白子にトマトなんかが絡めてある。庭の鉢植えしたパセリなんかが散らしてある。
まるで見た目が豆腐の洋風トマト和えみたいな感じだ。
食べてみると、これがなんだか美味しい。
びっくりした。
ドライトマトを使ったのだという。
これが実に美味しいのだ。
トマトの酸味と白子なんともいえない絶妙なハーモニーがある。
少し食べてみて、あまりの美味しさ。
もったいなくてなかなか箸がすすまない。
だから酒とツマむ。
これは美味いニャア。
ニャア、ニャア(笑)。
・・・喜んで食べました。
嫁は、俺が粉を振ってソテーにしろと言ったもんだから、ふと考えたものらしい。
もともと嫁は白子は食べつけないもんだから、よく味が分からないという。
その味の分からないものが、いつもの濃い醤油の甘辛ではますますわからない。で、美味しいとは感じないのだという。
それであまり好きではなかったのだというのだ。
そしたら今回は、その素材の味を引き出すため、焼いてトマトで味付けしただけの薄味、シンプルなものにしたんだそうな。
ほほーーー(笑)。
なーる(笑)。
なかなかよろしい。
土井義晴さんもびっくりの、なかなかに美味しいお味です。
しかもグラムあたりが安いときてる。
別に白子は良く考えてみれば「生臭い」というわけではない。
それはイメージとしてはあるんだけれども、食べてみるとそういう類のものではありません。
白子ってなんなんでしょう(笑)。
しかし俺の下半身にも同様のがあるんだけど・・・
ひょっとして・・・それは、
それは、日頃から疎外された男の味というやつか!
おそまつ
