ピザナイトやってる?
「ピザナイト」
こういう言い方をアメリカ人はよくする。
「今日はピザにしようか」「いいね、ピザナイトにしよう」なーんて感じ。
このところのバタバタですっかりピザの世話になっている。
スープは作ってそれにつけるけど、ピザはスーパーで買ってきたもの。ピザの半額を大事においしくいただいく。
随分と食べた。
ここ何ヶ月かで、10枚は食ったか。デリバリーなんかしてたら大枚ガクブル。
スープを作ってつけるのは、我が家としては「汁が欠かせない」というスタイルだからで、サラダをつけなくてもスープはつける。
トマト缶の三分の一くらいを水で薄めて、玉葱とか人参、薄切りにしたものを加える。
時間があればちょっと炒めて焦がしておくといい。
これにダシの素、塩、胡椒、それに最後に溶き卵をフンワリとさせて出来上がり。
スープひとつでも何か美味しい味わいがある。
そしてピザだ。
手軽で感覚的にしか過ぎないんだろうが、満足感がある。
なにしろ、デリバリーしたらこいつは高いぜ、なーんて妄想するともっとありがたい。
・・・
ピザは、我が家は一度もデリバリーを頼んだことはない。
もともと外食はしないが、引越し蕎麦ぐらいは儀式として注文はしたことはある。
客が来た時に寿司を出前したことがあった。
そのぐらい。
いつもこうやってスーパーのベーカリーが焼いたそんなに悪くないピザを食うたびに思うのは、あのデリバリーするピザの高さ、その値段だ。
一枚で2000円だの3000円だのする。
あんまりじゃないか(笑)。
あれを頼む連中、考えていることがわからない。
嫁は、「そんな他人のことはいいじゃない」と言うが、俺はどうしても納得できない。
山間部の集落に住んでいてどうしてもピザを頼みたいとして、ふもとから届けてもらうってならその値段もありなんだろうが、都市部のいくらでも他に選択肢があるところ、それこそ深夜営業のイタ飯屋もあり、サイゼリアだってあるのに、デリバリーする意味があるんだろうか。
すごく突っ込みどころがある。
・・・
そういう意味では、デリバリーという商売はちょっとした考察が必要なビジネスでもある。
ネットスーパーなんてのがあるが、もともと商売としてはうまくいってないようだし、ケータリングとか、作る食事の材料をそろえて届けてくれる商売にしたって、あれもなんだか成功していないように見える。
わざわざ届けてくれてありがたいとしたら、やはりアマゾンぐらいなのだ。
ミネラルウォーターやトマト缶、あれを一ダースなんていったら重くて大変だから。
デリバリーってのは何か、ちょっとした勘違い、考え方の転換、「パラダイム・シフト」のようなものが必要なのだろう。
そうすればきっと商売としてはもっと成功できると思う。
医者が往診してくれるってのは昔からある。
介護サービスで風呂が向うからやってくるなんてのもわかる。
家庭教師、確かにこれも出前には違いがない。
坊主が経を読みに来てくれるなんてのもまさに出前だ。
その点、ピザのデリバリーってのはどうなんだろう。
なんだかイメージを必死に取り繕った挙句のこと、客にただ勘違いさせているようなだけに思えるんだが。
客はやはり金がないとか言いながらペットボトルの茶を買っているドキュソか?
・・・
振り返ってみれば、会社の会議があるってんで、隣の喫茶店からコーヒーを出前したという時代もあった。
今の若い連中は信じられないだろうが、そんなことを平気でやっていた時代もある。
それこそフレディ・マーキュリーを知らない世代には理解もできないだろう。
カレーとかラーメンとかの出前じゃない。コーヒーを出前で隣の喫茶店から取り寄せたんだぜ。
コーヒーを出前だってさ、ヤマさん!
今の時代にそんなことやってたらどうしようもないだろう・・・
昔の友人が会社を訪ねてくる。 すでに辞めた人だ。
いやあ久しぶりだな、おい、どうしてる?
あれからもう十年か、お前も頭が薄くなったな。お前はあの時ひとりで詰め腹を切ったが、俺は今でもお前には感謝してる。
俺か、俺はまだこんなところでくすぶったままさ、景気もよくないんでな、細々とやっていくしかない。
おい、ビールでいいか?
おーい、ちょっと隣の喫茶店に電話してビールの出前頼む。
ピーナッツかなんかもな。
・・・(笑)
おいおい、いいのか?
会社はそれで傾いてんじゃねえのか?
会社で仕事もしねえで何を呑気にのんびり歓談してやがるんだ?
そんなことをやっていた時代もあった。
・・・
出前するってぐらいなら走って行って、買ってくらあ。
カネは「お足」ってぐらい、逃げるのも速いんだぜ。
いちいち配達なんかさせてたら余計な駄賃がかかる。
それに待ってるこっちは何してたらいいってんだ。
どうせじっとしてジレてるだけだってなら、こっちからお伺いしますってだ。
忙しい?
はあ、そりゃそんなバタバタしてる会議もあんだろうよ、そしたらオイラなんか飯なんか食わせねえよ。お前ら何も食うな。会議が終わるまで息するな(笑)。
その腹が減ってきた「飢餓感」が、発想の根源、閃きの素となるってわけだ。
すぐに済ませようぜ、ちんたらやってねえで、さあ、とっと結論を出しな、
おいきた、ちゃんと考えるにはこの会議がオマンマの種だってことをよく思い出さないといけねえ。数字のために結論を出せ。
腹なんかいっぱいになったらろくでもないことしか考えねえもんさ。
さあ、やっつけちまおうぜ。
ってwww。
確かに、ツールドフランスとか、マラソンとか、耐久レースとか、ずっと走っていて忙しい方が走りながら食べられるようバナナとか流動食とか、果てはピザのデリバリー、それはいいでしょうよ。
そりゃ宇宙飛行士がオムツをしているのはいいんだ。
しかしね、うだうだしている家でなんでピザなんか頼まないといけないのよ。
なにが面倒なのさ?
自分で作れば200円。
スーパーのピザだってせいぜいその倍ぐらいだ。半額処分でね。
いいの? そのカネ。俺なんかに回しちゃってさ。(笑)
チャリン。ありがとうござい。
確かに乞食にカネが回る。
まあ、誰かが気を利かせてくれたりしてね、ピザのデリバリーがきてちょっと一息つくなんてことはアタシもあるにはありましたよ。
何度かはあった。そりゃアタシの金じゃあなかったし。
でもねえ、それはその気を利かせてくれた人の心意気って奴で、そいつがみんなに配慮したってポーズだわね。
別にコンビニに行って袋菓子だの食パンだの、色々買ってきてくれても同じことなんだ。
カッコつけるねえ、ってこった。
それだけ。
・・・
ピザはうまい。
自分で作ると発酵させて、膨らませて、パンのようにする。
これをノシてチーズと具と、なーんてやるのは確かに大変だ。
時間もかかる。
そんならグラタンでいいと、そんでピザがいつまでも食えない。
だからあまり惣菜は買わないが、ピザなら別だ。
ピザナイト。
ただし、あのデリバリーのインチキには頼まねえ。
反日クソテレビでCMばかりやってやがるだろうし。出てるのはチョンタレばかりだ。
あんなものはどうせまがいもの。
いかがわしい会社ほどテレビCMをやりたがる。
