ブラウン再び
ブラウンの電気シェーバーは随分と長く使ったものだった。
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クレームをしたら代わりにいただいたもので、バッテリーがなくなれば電源コードで使っていた。
随分と長く使った。
それがとうとう壊れて、買い換えた。
壊れた時には分解もしてみた。
俺はそういう「儀式」みたいなことをやってなんとか捨てることができる。
だが、電池どころかモーターそのものがやられたようで、それでブラウンとはお別れしたww。
それから自分でも驚くが、三台買っている。
そんなに買うかというぐらいの印象だ。それほどブラウンは長く使った。
そりゃみんな処分品を手に入れたものだから安かった。その上どれも防水で水洗いが出来る。
水洗いなんて初めてだからそりゃ最初は喜んだ。
だが、どれもしっくりこないのだった。
自分の肌に合わないなんてことがあるんだろうかと思うが、まあそういうことなんだろう。
誰にでも合うものなんてないんだろう。
ヒゲの向きとか硬さとか、太さとか、ハゲ具合とか、それぞれ違うものを自動で刈り込むというのだから万能ではないだろう。
Seikoのカミソリ型をしたのはカッコばかりで役に立たなかった。
それでも防水なので風呂で使っていた。
別に格闘家じゃないからすね毛を剃るわけじゃないんだけど。
マシだったのはパナソニックのだが、三年、四年ぐらいで内臓電池が壊れた。これは分解する途中で難儀して、電池部分が割れてしまった。匡体の分解は苦手だ。いつも失敗する。
電源がやられればコードをつなげて使えるようにすればいいのに、最近のはそれができない。
それから残り、これは確かなんかの景品で貰ったものだ。
日立のS-Bladeってのを使っているのだが、これがとんでもない代物で、使えない。
全然剃れないのだ。
音は猛烈にするんだがまるで剃れている感じがしない。
こんなんでリニアとか作れるのかお前ら。
なんとか時間をかけて剃るという感じで、こういう経験がないからとてもとまどう。
こんなに時間がかかるなら普通のカミソリで剃るよ。
こういうのに戸惑うほど、それほどブラウンミクロンは剃り味が爽やか、気持ちがいいほどよく剃れて、大いに世話になっていたのだった。
ああ、またあの飲み会を思い出す。
なぜか全員がブラウンミクロンを使っていた男ども。
そりゃね、お互いにヒゲあててる姿なんか普段はしったこっちゃない。
今日はヒマだからと音楽を聴きながら庭でナイフで剃ったりしてみた。
人に見られたらヤバい奴と思われると嫁に止められた。
やはり剛毛とかヒゲの質によるんだろうか。このメーカーの適応しているヒゲではないということか。
そんなら歯ブラシのように、対応するヒゲを書いとけばいいのだ。
これは剛毛、これは産毛、これはさらさらヒゲ、これは若いアンチャン仕様、これはオカマ用、ネトカマ用、って・・・
そういえば女性用シェーバーってのはある。
男の肌荒れなんぞ構うものかやっちまえ、女性はこれで優しくってか、差別ニダwwwってか。
ともかく気になりだすと止まらない。
気になりだした壁の染みをひっかいてみたら中から死体が・・・とか(笑)。
気になるものは片付けよう。
その上、いつの間にやら立て込んできて剃る時間が惜しくなり、やはりいいのが欲しくなって、・・・そうしていたらいつものように「引いた」。
ポイントくじとやらで、予算が出来、再びブラウンを通販で買うことにしたのだった。
プレゼントだ。
使わないと無駄になるというので胸を張って買える。
ネットのレビューを参考にして、やはりブラウンと決めた。これで「サニー千葉よ再び」と言うことになる。
期待している。わくわくだ。
新しいのを手に入れることになったというので思い出し、風呂場に置いてあるセイコーを充電しなおしてみた。
う、動かない。
次のが来ることになるとひっそりと逝ってしまう。お前はきっと遠慮したんだな。
ありがとう。
石鹸つけたらそれなりに剃れたよ。 さよなら。
・・・
俺はなんでもよく「引く」。
欲しいと思うもの、こうなるということに必ずなる。
こんなことはあんまり大きな声では言えない。
妬まれても困る(笑)。
アンタがついてないのを俺のせいにされても困るし(笑)。
まあ、めぐり巡って、俺のせいかも知れないけど。
すべては自己責任だ。
