文書名「ロンギヌス」
進めねばならない仕事がある。
☆
その名前をロンギヌスにしたのは「最終的な判断と決定につながる」ものだと考えたから。
だからそれを後押しするように構成しようと考えたから。
構成はでき、色々と進めているがまだ遅々として進まない。
気分転換がすごく必要だ。
しかし名前は大事だ。
名前に負けない仕事をしよう。
確かロンギヌスは槍だったか。
貼り付けにされたキリストの脇腹を刺してとどめを刺した槍。
そこにはキリストの血がついている。奇跡の血だ。
その処刑をした担当の中尉か大尉かの名前。
おっと、貼り付けちゃいけないな。磔だ。
その槍の先はなぜか二つに割れてしまい、持つ者は世界を我が物にできるとされた。
ひとつはオスマントルコが権勢を振るっていた頃まで持っていて、その後に行方不明。
もうひとつはバチカンが保有しているとか。
ヒトラーも欲しがった。
バチカンのは十字軍がエジプトかどっか、何かの戦勝でとったのを贈られたのだっけか。
かなり記憶が結構曖昧だ。ろくろくモノを知らないからこういうことになる。
うん。
ググってみた。
ぜんぜん間違ってる(笑)。
けど、俺的にはだいたいは合ってるかな。
ちゃんと知りたい人はググってください。
とにかく、まあ、その最終兵器というか効果の高いものとして意味づけすべく、文書をこの名前にしてみたのだった。
そう。「意味づけすべく」だ。いい言葉じゃないかww。
そんで名前をつけてから、仕事の役割はどんどん増していった。負担も大きくなっている。
ロンギヌスは走り出した。
何事にもそういう効果がある。
名前をつけてやるとその役割に向かって走り出す。動き出す。
こんなのを「言霊」とも言うし、アニオタが「キャラが動く」と言ったりもするだろう。
自分以外に何かの意味を与えたいなら、そうしたいなら、ちゃんと名前をつけないといけない。
ブレンダ・リー・ジョンソンに「ネコ」とだけ呼ばせることにしたのもそういう理由だろう。あんなのは上司にしたら最低の部類の人間だし病んでもいる。
それをネコとだけ呼んでいた。性別も間違っていた。 そういう描写なんだ。
そもそも我が国には「我輩はネコである」ってのがまさしくあった。あのお方も病んでいたらしいんだけどww。
俺の病み方は別か。
どうもお仲間はいなさそうだ(笑)。
・・・
昔の俺のパソコンにはちゃんと名前があった。スティーブと。
おいスティーブ! あの書類はどうした!
おいスティーブ! あのプレゼンはどうした!
PDSだって? パブリックの?ドメイン?ソフトウエァ? それがなんでここにあるんだ!
匡体を開けるなって?開けたら保障がなくなるって?じゃあ中の電池はどう交換するんだ!
おいスティーブ! ネットにつながらないじゃないか、ちょっとモデムを見てくれ!
おいスティーブ! また爆弾マークだよ、どうなってんだ!
まーたムースがうるさく喋りやがる どうなってんだスティーブ!こいつを黙らせてくれ!
書類が大きすぎるぞスティーブ! 小さくしないとフロッピーに入らない 助けてくれ!
DAとか入れすぎて互いにコンフリクトした。システムエラーが出るのでシステムフォルダからいくつか取り出して再起動した部品。再起動の繰り返し。
いつフリーズするか分からんので常に保存。リソースなんてわからない。完全にブラックボックスだ。
システムフォルダの名前はなぜか半角。変えられない。
メモリ64Mbで最高に贅沢。HDDは脅威の500Mbの大容量。
作る書類は2Mもあったら「超巨大」。
エロ画像は巡回キャッシュでダイヤルアップが終了したら見る。
144bpsのスーパー激速モデムだ。
おいスティーブ! HDDのオプチマイズが終わったぞ。やれやれ2時間もかかった。
おぉぉいスティーブ! 画面が溶けてゆくぞ、ウィルスか? ああ、スクリーンセーバーか。
・・・ でも、スティーブは逝っちまった。
ガンの化学治療を拒否して自然食とロハスで生き残ろうとしたんだ。
俺は奴の手のぬくもりを今でも思い出せる。
(泣)
