ちらし寿司と海鮮丼、値段が同じならどちら?
これ、関西と関東では答えが違うだろう。
受け止め方が違うはずだ。
面白いものだ。
関西の人なら、どちらも同じ値段と言うことだから海鮮丼が貧相なのか、逆にちらし寿司がちょっと豪華だろうと想像をして考えるお題になるだろう。
関東ならどっちもほとんど同じ感じで捉えるだろう。見た目とか全体としてどちらが好みか、ということで選ぶことになると思う。
え? つまり関西は海鮮丼とちらし寿司の格差は大きいのが普通で、関東はそれほどでもないということ?
「ちらし寿司」は関西だと一般的には「混ぜ寿司」ということ。
寿司飯にレンコンとか錦糸卵、魚は寿司海老とかシメたものが「ちらし」てある。
大きなタライのような寿司櫃にそのまま入ってちらしてあって、それをめいめいが取ったり。ワイワイやって食べるのが一般的。
場所によってはそこに甘い煮豆なんか入れたりもする。
誤解もあろうが、関西のチラシ寿司はパエリアだ。
東京で寿司屋、「ちらし寿司」とくればマグロだのイカだのタコだの寿司海老だのが貧乏臭く一切れずつ飾られて盛られ、タラ由来の桜デンブなんかも盛られる。
割合と定番の具というのが決まっている。
キュウリと三つ葉、大葉ぐらいも彩りに乗ったりする。
見た目よろしく盛るわけだ。その「寿司屋」ってのは江戸前の寿司屋だ。
誤解もあろうが、関東のチラシ寿司はフルーツパフェだ。
対する海鮮丼の特徴っつうと、海鮮には寿司屋の卵焼き、チラシ寿司の錦糸卵はついてないだろうとか、要するに生っぽく盛り付けられているという印象か。それは関西も関東もあまり変わらないだろう。
寿司屋でなくても、海鮮丼は「丼モノを出す店」でいいんだから。
海鮮丼は江戸前の寿司職人がやるような笹の飾りはほとんどしないだろう。
海鮮丼は素材、でもせっかく寿司屋で食うんだから寿司職人の盛り付け、楽しませる技を楽しみたい。
だから俺はちらし寿司にすると答えるな。
関西関東に共通のお題かと思っていたら実は言葉は同じでも違っていたというおハナシ。
キツネとかそんなのもあるね。
補足
※ 気になって調べてみた。「寿司職人がやってくれる笹の飾り」ってやつ。
ありゃ「バラン」って言うらしい。
聞いたような忘れたような。(笑)
ググルと出てくるが緑の仕切りで、スーパーの寿司にも仕切りとしてついているもの。
あれはホントはプラじゃなくて笹とかを細工して作ってくれる。
昔よくランチに食べていた寿司屋があって、乞食根性なもんだからいつも大盛りのチラシ寿司のサービスを注文していた。握りだと人件費で高いしそれに大盛りができない。損だ。
そこの主人がヒマだっつうので見せてくれたことがある。
笹を切ってちょいちょいと切って、こうして飾りにするんだと海老だの船で釣りしているとかをやって見せてくれた。
落語で紙切り芸というのがあるがアレを包丁でやる。
寿司職人で「笹切り」というのを学んだ人もいるだろう。
海鮮丼は仕切りがないのが普通だから、バランはついてこない。
その意味では「混ぜ」という方向性だから、関西で海鮮丼とちらし寿司を同列に考えるのもわからなくはない。同じ言葉を使っているのに頭で受けている印象は全然違うのだな。
じくまであぶんだけのかんがえですが
