文化を求めるのが消費するってことじゃねえですか
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たまに寄ってみる古びた店、そこの死にかけた店主に、こんなのどうですなんて聞かれて、自分が気に入りそうなものが出てきたりすると、よく見てもいないのにもう、すぐに財布に手がかかっている。
骨董、焼物。
やっぱり前の持ち主の匂いがあったくらいの方がいい。
そいつが切り殺されてたとしてもいい。
野垂れ死んでた奴の遺物だったとしてもいい。
そういう前の持ち主の魂が入ったものに俺の魂が出会う、そしてぶつける。つながる。
そして一献、一緒にやるんです。
そいつだって、きっと「いい時」が一度はあったのには間違いないんだから。
死んだ魂が語ってくれる。そんなひととき。
墓場で遊ぶような心境。
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つくづく、ヒトは消費して生きるんですなぁ。ww
日頃にアチシもスーパーなんかで処分品を買ってますが、ありゃはっきり言って「消費」というもんなんかじゃない。
メシのための「ハンティング」です。いってみりゃ狩猟みたいなもんです。
安い処分品を狙って出かけるんだから。
そして恨みがましいレジ係りに見られたりする。それはまるで狩った獣の目を見るようだ。
今年は植えたゴーヤが全然ならなかったから、農耕生活の方はしくじつた。
おいしいゴーヤだったというんで種をとっておいたのを嫁が上手に発芽させてね、これが期待だったんだが今年は暑いのなんので世話もせず、結局はならずじまいでした。
苗で買ったミニトマトはいただきましたが、例年ほどは収穫は出来ませんでしたな。せいぜい元を取ったぐらい。
盛夏はもっぱら狩猟でしたな。
しかしこういうのは消費ってのじゃない。
ホントの消費ってのは出会いです。見合うその瞬間のもの。
一期一会。越後製菓ww。
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消費ってのはそういう文化の香りがしたものと語り合うってのがホントのことだと思いますぜ。
そうでなきゃいけません。
古本でもいい、骨董でもいい、アニオタグッズだってきっとそうでしょうとも。
飯食って寝る以外の人間らしいことにはどんな状態でも、それこそ鼻からチューブでもやりたくはなるのが人間ってなもんだ。
こういうことを考えると、ヒトは年取るに従って、もっともっと消費したりする欲求に目覚めるって方がホントなんだと思いますね。
どうせ限られた命だ。ケチケチすんじゃなく欲しいと思ったものはどんどん買ってしまえばいい。
老い先短くなれば使える予算はどんどん増えていく。蓄えがあるんなら逆算でもしたらいいんだ。
もし明日死ぬってなら全部使っちまえばいい。それが人生ってなもんですよ。
ケチケチいい年をしてゾンビやって、それで残したって自分が楽しくなるわけじゃない。毎日がなぜか地獄で孤独だ。アチシにはてんでわからない。
そんなことだから、いよいよカネが余り過ぎて月旅行だなんて言う馬鹿が出てくる。ありゃカネの使い方からしたら世界中の笑いものですよ。アメちゃんのニュースではそんな風に報道されてしまった(笑)。そんなにカネがあるなら基金でも作って、日本の足りない部分に金を投じりゃいいのに。マスゴミの監視でもしますか。いっそテレビ局でも作りますか。
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手に入れたものを、うやうやしく自分の手に取ってみる。味わってみる。
匂いをかぐ、触ってみる、みがいてみる、音を聞いてみる。
ちょっと畳の上で転がしてみる。
うちのアヒルともそんなことをやっていた。
モノじゃピイピイさえずったりしないっていうんでしょうがね。実はそういう「鳴き」ってのは骨董ではある話だ。モノだってちゃんと声を出す。
しかもそういうことってのは自分のものだからできるんだ。
よそ様のモノ、博物館のじゃそうはできない。
そうして、段々と自分のものにしてゆくのがまた楽しい。
だから、あれ、どこやったかな? なーんてことには絶対ならないもの。婆さんは心配しなくてもそんなことにはならないんだww。
化粧箱にしまっていたって外から手触りが分かるぐらいだ。
そんで忘れた頃にまた取り出したりするの。
時々ね何か落ち着いた時の、いい季節、中秋の名月の静かな頃でもいい、台風が過ぎてやれやれとなった夜でもいい。
改めて箱から出してみて、感心し、また敬服し、尊敬し、ありがたく感謝します。
雛祭りのヒナだってそんなでしょ?
置くスペースがないってなりゃ雑誌だの本を捨てりゃいい。
それこそ電子化の時代だ。
自炊なんて自分の書類や日記や仕事の資料に対してまずやるべきなんです。
そうすりゃ昔と比べりゃ全然スペースなんて余裕ですよ。
まあ、欲しいという知り合いがいたりすれば差し上げたりもいたします。せいぜいまずはこちらの自慢話でも聞いてもらってからね。
嫁の親族にだってあげられます。
別に厄介払いってわけじゃない。
スペースが手狭になってきたんで、いわば分家だ、ノレンわけをさせていただく。義理の兄弟なんかに持たせて大事にしていただく。
そうしてグルグルと子孫なんかに回してゆくんです。
年とったら、どんどんそういう楽しみをしとかないといけない。
後悔先にたたずですぞ。
気がついたら弾薬一杯残して戦死してたなんて、嫌なもんですね。犬死に。ムダ死に。
せいぜい、全力で撃ちまくって玉砕したいものだwww。
それができずにウジウジと終戦を迎えたのがこの国をダメにした。
人間、戦わないで死ぬなんてまっぴらですよ。そのくせたちの悪い陰湿な嫌味や文句、安倍氏ねなんてやってりゃ世話ない。ちっとも平和なんか望んでないじゃない。
前に「貧乏人は予備を買う」なんて言いましたがね、こういう買い物は別なこと。
貧乏でなくても欲しいものは買っておいたほうがいい。
ヒトは今の時を生きているです。
買わなくてどうする。買わずに死ねるか。
まだ今夜も楽しい酒だ。
朱色が実にいい味を出してる。
