冷蔵庫の復旧
起きてミルクを飲む。胃にコーティングのつもり。
☆
ぬるい。なんか痛んでいる。
残りは少しだから捨てる。
昨晩セットしたはずの豆腐ケースに入れたかち割り氷ができていない。まだシャーベット状だ。
おかしい。
昨日に冷凍した味付けの海老がなんだか固くない。押してみるとゆるゆる。
嫁と不審がつのる。
まずは昼飯を取ってからと、冷凍のムール貝でパスタを。
ムール貝、これも溶けはじめていた。
少なくとも腐ってはいなかったのだから、白いドリップは捨てない方が良かった。あれがよいダシになったはずだ。
今日は九月最初の日だ。土曜。土用じゃない。
これからはもう暑くてダルダルではないことを祈ろう。
食事を終えてから落ち着いて、早速チェックを開始する。
冷蔵庫のコンプレッサーが全く動いていないようだ。
★ 冷蔵庫の側面が全く暑くなっていない。嫁によれば盛夏はすごく熱いものだったという。
これはヤバい。猛暑でフル稼働した挙句にその上故障か。
まずは全部出して冷蔵庫をキレイにすることにする。冷蔵庫から冷気が流れ出てくる感じがしない。
まずクーラーボックスに冷凍室のものを入れた。
胡椒とか七味、ソースとかマヨネーズなんかはそれほど心配ない。
冷凍室のものはゆるくはなっていたが、まだ完全に溶けている感じではない。
冷蔵室の厚揚げ豆腐の袋が膨張して風船のようにパンパンなっていた。
こいつははダメだ。海老といくつかの食品は怪しいので廃棄することになった。
ちくしょう。
先日に安く買った大きなチーズの袋かなんかだろう。
あれが徳用で大きいので無理やりに押し込んだ。
冷蔵室の吹き出し口をずっとふさいでしまったのが原因ではないかと思われた。
ネットで嫁がそんな事例を引いていた。
「吐き出し口を塞ぐな」と言うこと。
★・・・
最近の、下に冷凍室があるタイプの冷蔵庫というのは、下で氷を作って、その余った冷気を上に上げて冷蔵室を冷やす。
その上へ通じるダクトが塞がれてしまうと、下から上がっていく冷気が上へ逃げられず下の冷凍室だけが冷える。
そうなると上の冷蔵室が比較的温度が高いので結露しつつ、冷気は下にこもったままになり、下の冷凍室には霜が次々に堆積してゆく。
これが上と下をつなぐダクトを塞いでしまったために起きたというわけだ。
ついでに自動霜取り機能はついているのだが、冷蔵庫というのは巨大なクーラーボックスである。
自動霜取りを開始してもなかなかそれは終了しない。
自動霜取り機能のために運転出力が最低限まで落ちたままで、冷蔵室や冷凍室はどんどんぬるくなってゆくというわけ。
結局、霜取りが終了する前には食品が全て傷んでしまうことだろう。
★・・・
もちろん、扉を開けっ放しにしてもそうそう中の霜はなくならないものだ。
自動霜取り機能では限界がある。
まだ夏だ。室温は28度だから開けておけば少しは溶けてくれた。だが、今度は取り出した食品のダメージが心配になってくる。
だから強制的にこの霜を取ることにした。
冷凍室をよく見ると奥にはカバーがしてあって、なんとかそれを外すとラジエターのようなものがあった。カバーは案外と簡単に取り外せた。
これが想像したようにびっしりと氷で覆われていた。
なーるほど。構造解明は楽しいものだ。
ドライヤーを直接当てて、これを溶かしてしまうことにする。
この水は冷蔵庫の後ろにある受け皿に流れるので、溶けた水が後ろから溢れないように注意する。
汗だくになって格闘。
壊れるので力はそうは入れられない。ポタポタと霜がどんどん溶けてゆく。
とうとう、完全に霜を取り去って、ついでに冷蔵庫全体もよく掃除した。
考えてみれば中古のこれを買ってから、ずっとこんなことはやってなかった。
「パナソニック」以前の「ナショナル」ブランドの頃のものだ。
型番はNRB-148W。
今回はいい機会だったかもしれない。
見えないところまでキレイ清潔になった。
少しは動かしてしまったが地震程度の揺れだ。
そこは心配はない。
天地を逆にしたわけではないので冷蔵庫のコンプレッサーにも影響はないだろう。
・・・ 冷蔵庫というのはひっくり返したり激しく動かすこと厳禁である。
もしやったら、暫くは稼動させてはいけない。
引越しとかで動かしたり横にして運搬してしまったら、暫くはじっとさせて落ち着かせ、コンプレッサーの中の冷媒を安定させないといけない。
引越し後にすぐに冷蔵庫のコンセントを挿してはいけない。マメ。
★ ともかく、食品を戻すことにしよう。
「食品を戻す前に動くか確認しなくてもいいのか?」と嫁が聞いてくる。
「やることはこんなことしかできない。動くと信じている」
俺は言い切ったw。
どうせコンプレッサーがもしぶっ壊れていたらもうこの冷蔵庫はダメなのだ。修理はできない。動くと信じるしかない。
コンセントを入れると無事に動き出した。
側面が熱交換の放熱でみるみる熱くなってくる。
よかった。復旧した。
管制室で技術者らの歓声がわあっと上がったような気がした(笑)
いや、嘘だ。
幻聴だよw。
食品腐敗の被害は最小限ですんだ。ミルクは傷んでいたのでまだクチの中に違和感がある。
今、嫁は無事だった海老を救出して、早速今夜のサラダ用に調理している。
俺はまだチクワの残ったの二本の様子を見ていない。
もし無事ならキュウリを穴に突っ込んでツマミにしてやろう。
すっかり全身びっしょりと汗をかいたので水風呂に入る。
シャツがすごくくせえ。
汚染されているようだった。
嫁に洗濯を頼んだ。
★・・・
残念ながらこんな風に場当たり的に原発は再稼動はできない。
もんじゅも廃炉が完了するのは2040年だという。
昨日のニュースの「もんじゅからの燃料の取り出し開始」ってのだって、これまでほとんど経験かないからとシミュレーション、リハーサルをしたがそれに何度も失敗してやっと始まったことだったのだ。
反原発ムラのグループは、それだけの時間がかかることをわかっているのか。
ただ騒いで原発反対とデモや署名で自己満足するだけのつもりか。
遊ぶな。
いきなり廃炉にできるわけがないとわからないのか。
反政府、反安倍だけで人生を終える工作念仏、それで責任が取れたつもりか。
監視団体でも立ち上げ、まっとうに組織し、ファイナンスをし、廃炉の手順を外部の目線から検証し、それこそ技術者、作業員、人員の適正な配置や教育まで検証すべきだ。
技術者や出入りする人間の国籍の管理も、技術情報の機密管理ができているかどうかまで、ことごとく監査監視すべきではないか。
それが脱原発のための本当の意味ある活動なのだ。
いったい、お前らがやりたいことは何なのだ?
★ 騒いでいるだけでは何も起きない。
魔法のようにこの地上から廃棄物と原発をなくしてしまうことはできない。
できるところは再稼動もさせ、技術者を育て直すことも必要になってくる。
それは電力のためではないが、必要なことなのだ。
現実は目の前にある。
やるべきことは見えている。
