鰤のサクで即席のチラシ寿司とダシ
鰤のサクが買えました。ニシンが化けたw。
拍手コメントありがとうございましたw。何事も楽しく豊かに、前向きにw。
「サク」ってのは魚を刺身用に捌いて取ったものです。ある程度の長さで部位を取り分けたもの。
食べられるように薄く切ってないのですぐには食べられません。買ってきたらまた切るというひと手間が必要になります。
まな板が必要ですw。
ま、まな板ショー!!!・・・(略)。
ご、ゴホンw。
ツマなんかを敷いて上に切った刺身の切り身、そんなパックがよく売られています。
それよりもずっとお安い。お買い得です。
要は捌くという魚屋の手間がありませんから魚の相場のお値段で買えるということ。
スーパーによってはこの手間をなんとしてでもかけようなんてところがあります(笑)。
もう意地のようになっているようで、ほとんどサクが売ってないところがあります。
「こっちは人件費がかかってんだ多少は高くなる。」そういうことなんでしょうが、あまり買いたくはありません。最近は客の方も分かってるようです。
だいたい、切っちゃえば空気に触れるところが増えます。
鮮度なんて急速に落ちてしまうのです。
まあ、アタシみたいなのが「鮮度」と言うのもおこがましい話なんですが(笑)。
買ってきた鰤のサクで即席のチラシ寿司みたいにして食べることにしました。
これには赤だし、ちょっと混ぜて合わせ味噌にした。
エリンギとジャガイモ、人参を入れて汁を作ります。
今回は薄めの味噌汁です。
豆腐、糠漬け、椎茸の佃煮。キャベツのおしたし。
桜でんぶも出します。
各自銘々に茶碗で酢飯にするのです。「すしのこ」はふりかけのようにして使う。
庭のセリを採ってきて敷きその上に刺身を並べました。
ダイコンのツマは作らなかった。酢蓮も出さなかった。簡単な寿司風というだけw。
家内がサクを切り分けてくれました。
「インでるところがあったから汁に入れてみたよ。」
家内が言った。
半額だったのでそんなところもあるでしょう。
「でも、ちょっとそこを取り除いたら、ほら、ピカピカw(嬉)。」
ああ、これはアタシが話してやったことでした。
家内が実家に帰っている時にアタシは大きなブリのトロのサクを半額以下で買った。
随分とインでたように見えたのですが、インでるところを大胆に切って取り除いてみると新鮮なトロが出てきたもの。
取り除いたのは冷凍しといて後日にブリ照りにして食った。
そういうものです。
まあそんなことを店にやられるとなると嫌なものです。
「ここは切って捨てちゃえばまだ食えるからサ。」なーんて、料理屋に言われたくはありません(笑)。
しかし、こっちがやるってならお得でありがたい。裏技(笑)。
アタシは一人でトロトロの白っぽい脂の乗ったブリのトロを美味しくいただいたものですw。
はて? 食べているとなんか味噌汁が妙なのです。
「味噌汁に煮干なんかいれてないよな?」
アタシは聞いた。
家内がブリのインでるところを入れたというから、魚からダシが出ると思って何も入れなかった。
それが鰤のはずなのに煮干のようなダシが出ているの。そんなダシの味がする。
あれぇぇ?www。
ブリって煮干みたいなダシになるのでしょうか?
不思議です。知らなかった。
「赤身の血合いのとこを入れたから、それの味なんじゃない?」
へえ。
しかし、煮干なんて血なんかないじゃないか。
謎w。
まあ、そういうものなんでしょう(笑)。
だいたいブリの身をダシにするなんてやったことなかった。
もったいなくて考えたこともありません。
鰤はたいてい刺身か照り焼き、煮付けもほとんどしたことない。
ああ、ブリダイコンはよくやるんだ。
あれえ?? でも鰤ダイコンってこんな煮干みたいな味はしないけどなぁ。
たいていはアラを使うのですが・・・。
湯通ししてるから血合いは捨ててる? だから?
うーむ。
味って奥が深い。ダシって奥が深いとアタシは唸った。
味噌汁は赤だしと白だしの合わせたものにしました。
赤だしだけだとシャープになりすぎてちょっとキツい。
だから逆に寿司飯にはよく合います。口直しになります。
どのぐらい寿司的かどうか、そのレベルに合わせてアタシは赤だし分を考えます。
握り寿司や稲荷なら赤だしだけでいい。少しだけ甘くして趣味性の強い汁です。
鰤の刺身ぐらいだったので「寿司成分」は低い。今回は合わせ味噌にしましたw。
これにジャガイモも入れたのでますます味は丸くなります。
炭水化物分がとても味を丸くする。
ダイコンを入れるとやはりシャープな味になると思います。ダイコンのダシもあなどれません。
人参は香りが出ますし、新人参みたいなものなら尚更。
そこにダシを昆布や煮干を入れるわけですが、そこには期待のようなものがあります。
それはあくまで「期待」です(笑)。
本当にダシを出すなら前の晩から浸けておいたりした方がいい。
そういうやり方をすればダイコンやゴボウだけでもよいダシが出ます。
しかし夏はひと晩中放っておくわけにもゆきません。
だから温かい季節は食べるちょっと前に作っておく。
ひと煮立ちさせて冷まして、食べる直前にまた温める。
冷えてゆく時にダシが出てくれる。そんな期待。
「ダシ」と、ひと言で言っても味の裏方みたいなものです。
単純に味噌の味だけでなくて「ああ、こういう味わいができるんだな。」と、入っている具を全体として調和させる、いわば汁というもののまとめ役です。
そうすると煮干か昆布か、何がダシになっているのかある程度分からないといけない。
何が入ってるか分からんけど旨い、どんな調合か秘密のようだが確かに旨い、なーんてのはちょっと違う気がします。
そこが西洋料理と和食の違うところだとアタシは思う。和食は渾然一体とはさせません。
和食は目で見ても味わいますし、頭で分かってないとなかなか味わえません。
コカコーラーの成分というのは今でも門外不出の企業秘密なんでしょうか。アタシが子供の頃の定番の議題でした。そんなことを振り返ります。
アタシらは中味の分からないものを美味しそうに飲んでいた。
ケンタッキー・フライドチキン、まあ、あれは今は圧力鍋というのがバレていますが(笑)。
思っていたのが裏切られた気がしてちょっと戸惑いました。
ブリを煮干の味と同じに感じてしまったのが不思議でなりません。
ブリの味というのがまだアタシにはよく分かってないのかも知れません。
亡くなった義父は鰤が好物で「ブリ以外は『魚』とは呼ばん。」
なーんて言っていたことを思い出します(笑)。
それまでマグロだのカツオだの赤身の魚を主にありがたがっていたもんだから、アタシは驚いた。そんな考えもあるのかと思った。
それから意識してブリを食うようになり、それから美味しい魚だと思うようになったものです。
子供の頃はブリなど食べたことがありませんでした。ブリ照りだって食わされることはなかった。
ブリは焼けばステーキのようにもなるし、刺身ならそれこそ歯ざわり、食感が絶品。
トロもあり、血合いで赤身のようになってるところもあります。
鰤ダイコンのよく味が滲みた汁は絶品です。品が良くてさりげない。
そうしてダシにすると煮干感がでるのかw。
またブリという魚を見直したアタシなのでした。
世の中広いですからブリを使った醤油とかダシ醤油なんかもあるかも知れないw。
めいしくおしあがれ
