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薬味の庭


家内がアタシを窓際に呼んだ。

 「ちょっとアレ見てごらん。アレ。」

 強く剪定した山椒の木が丸坊主です。
 低い低木。

 そこから二つだけ新しい葉が出ている。
 もうそんな季節ではないのに。

 「こんなこともあるんだね。」

 「薬味にして食おうぜ。豆腐に乗せて。」




 アタシはなんでも食うことばかりだw。

 今日も元気だご飯が美味い!

 薬味の多い庭です。
 アタシは薬味が好き。
 ウチの庭はアタシにピッタリですw。


 「味変」なんて言葉があって、途中から味を変える食べ方があります。
 トンコツ・ラーメンを食べていて途中から酢なんかを入れたりする。
 長崎ちゃんぽんを食べてて途中でウスターソースをかけたりする。
 途中で味わいを変えるやり方のこと。


 薬味なんて、まさにその味変そのもので、ネギにしろミョウガにしろサンショの葉にしろ、全部をそれで食べるわけではない。
 途中でツマんで料理と一緒に食べてみる。

 そうすると味わいが分かる。深くなる。
 魚の匂いをガリで消してまた最初から味わってみる。ダシ醤油で食べていた豆腐がまた違った味になる。豆腐や魚の味がよく味わえる。

 薬味は「味変」そのものです。




 取ってきたサンショの葉はちっぽけなものでした。
 豆腐に乗せて出しました。

 ちょっと洗ったら手のひらに置いて「パンッ!」と、挟んで拍手w。

 ふわりとサンショの匂いが立ちました。

 もっと沢山取って、味噌で和えたりしてもいいかな。
 薬味だけではもったいないと思った。まあ、来年のことになるでしょうけど。

 いや、薬味ってのは本来が「もったいないモノ」です。貴重なものです。
 ウチもわずかのサンショの葉を薬味にしたのです。

 ありがたくいただきました。




 昔はアタシも外食に熱心で、外食の面倒のないところを満喫したことを振り返ります。
 食器は洗わなくていいし注文したものが出てくる。
 外食にはそういう効用はあるとアタシは思う。


 「サイゼXXリア」がまだ上場前のこと、安いイタリアンだと嬉しい発見でした。
 街角に見つけると小腹がすいたとか休憩しようとか、色々と理由をつけてよく利用したものです。

 パスタでもリゾットでも、注文すると粉チーズが出てきます。イタリアンだから。
 ところが、それが実にケチ臭くて、小さな碗にちょっとだけ入っていたもの。

 アタシはだからそれを一気にかけるとすぐにお代わりを頼んだ。
 「すみません。チーズください。」

 またも小さな碗に入った少しだけ入った粉チーズが出てきた。

 パスタなんて粉チーズをたっぷりかけて食うのがいいのに、安いリーズナブルなイタリアンを自認しているからでしょうか、あそこのコスト意識は強かった。


 それでもメゲずに何度もお代わりの粉チーズを注文したものですw。
 あれも一種の薬味です。
 貴重なんだ粉チーズは(笑)。




 蕎麦屋なんて薬味に関してはもっと厳しい凌ぎあいがあるところかも知れませんw。
 当然、蕎麦屋ですから薬味はついてくるのですがそれもやはり少ない。
 蕎麦屋の薬味は長ネギを刻んだものがついてくるのですが、たいていは僅かにお情け程度でしかないことがあります。

 長ネギはお高い。

 これもまたアタシはお代わりを注文する。
 ただ蕎麦はすぐに食うものです。伸びたら蕎麦じゃないw。
 待たされたらかないません。
 食いながらお代わりの薬味を待つことになります。

 アタマの端でジリジリしながらも蕎麦を味わい、お代わりの薬味のネギが到着するのを待つ。
 
 たいていはこういう薬味のお代わりをすると後回しにされてしまうものです。
 まさか待たせてジラしているわけでもないでしょうが、蕎麦が伸びてしまうほど待たされることがあります。
 だから最初の薬味を一箇所に集めてそれを味わい、次のお代わりを待つのです。

 ああいうの、盛り蕎麦なんかでワサビのお代わりを注文するとなぜかすぐに出てくるw。

 だから「ワサビと薬味ください」なんて言ったりする。
 合わせ技です(笑)。



 薬味のお代わりは店のコスト意識との戦いでもあります。
 だから、うどん県でアタシはたまげたものですw。

 薬味は取り放題、ネギはもちろん、摩り下ろしショウガ、ゴマ、天カスまで取り放題ときています。
 嬉しくてアタシは血糖値のことなどすっかり忘れてうどんを食べまくった。

 おかげでうどんを食った後は低血糖になってダルくなり、眠くなってしまった。
 こういう低血糖になるのを繰り返していると糖尿病になる。
 天婦羅など油モノとか、何かしら食べ合わせないといけないそうです。

 GI値というやつ。糖分になりやすいかどうか、その吸収のスピードを示す数値です。


 うどん県の人は糖尿病が多いとか。
 薬味があれだけ豊富でお好み次第でなかったらどうか。
 それほどアタシはうどんを食いたいと思わなかったでしょう。

 薬味は危険な誘惑でもあります(笑)。




 薬味は「ふりかけ」ということではありません。
 ご飯の場合はふりかけですが、薬味はご飯用ではない。

 カレーライスなんて、あの福神漬けはカレールウのための薬味です。

 薬味はあくまで味わいを変えたりするためのスパイス的なものです。
 ご飯はご飯。

 味が濃いもの、薄いもの、濃厚なもの薄いもの、そこに薬味をお好みでかけて味わいを変えるものです。

 そうして料理の変化球を楽しむ。
 変容を楽しむのです。楽しむことで料理本来の味が分かる。

 だから薬味は普通は一気には使わないものです。
 「小手試し」のようなところがある。
 そうしてアタシも自分の食べ方のスタイルができてきた。


 ご飯というのは「主食」ですから、常にド真ん中。
 食べやすくするための漬物、おなか一杯になるためのふりかけ。

 ああ、「どまんなか」なんてお米のブランドもありました(笑)。




 しかしそれは調理した人の意図を裏切るというものでもありません。
 頑固な料理人だと、味を変えることを嫌がる連中がいます。

 ご家庭でも、まずソースなんか旦那がかけたりすると奥方が嫌な顔をする。

 「ちょっとぉ、味ぐらい見てからかけてよ。」

 なーんて言われる。

 この味で出しているのだからそれを評価して欲しい、というわけです。

 これはしかし料理人が言うと違うと思う。
 ちょっと一方的に過ぎるというものではないか。
 そして「料理」というのが分かってない。

 料理人が完成させた味を出すのに対して、こちらの目や舌が求めているのはあくまでこちらの個体差というのがあります。

 だいたい、調理したものは万人向きのものであるはずです。
 しかし客各人の好みは微妙に違います。

 そういうストライクゾーンと変化球の違いが分かってる料理人でないと許せないでしょう。




 目玉焼きに醤油だろうがソースだろうが、それはあくまで食べる人のスタイルというものです。

 味の本来は卵にあり、あるいは焼き加減にある。
 調理人は食べ方のスタイルを提供するわけではないのです。

 料理というのは目の前に出すまで。
 そこから先は食べる人の楽しみです。

 まあ大人でない調理人も多いからそういう要求も出てくるのでしょうが。


 この薬味をケチらずにバンバン出してくれるというのは逆に店のアピールにつながります。
 また本来は薬味であるものを大量に出してくれたりすると客としては満足感がある。
 「孤独のグルメ」にもそんな店が出てきました。
 「純レバ丼」というのがありました。

 ああやって薬味的なものを出すと客は出されたものをそのまま受け容れるものです。

 経営的に薬味をケチりたいなら、逆にお料理に景気よく盛り付けてしまうといいかも知れません。
 ピザに粉チーズをかける人はいないw。

 肉を切らせて骨を断つww(笑)。




 ご飯の場合は「ふりかけ」ですが、ではうどんはみんな「薬味」なのでしょうか。
 カップ麺なんかによくチビっと乗っているものはなんとするのか。


 あれは「かやく」でありますw。

 だから「かやくご飯」というものもあるわけですww。


 ウチの庭はそうは大量収穫ができるわけではありません。日当りもそんなによくない。
 採れたものはみな恵みのようにして貴重なものに感じます。
 貴重なものというのが薬味の基本かも知れません。

 だからウチは「薬味の庭」なのです。


 家内の母親は家庭菜園で盛大に作物を作っているんだとか。
 茄子だのトマトだの、インゲン、オクラ、ゴーヤ。

 夏場、ゴーヤはゴーヤジュースにしていたそうです。
 肥料をわざわざ買ってくるそうですからウチとは違う。
 「収穫の庭」なのでしょう。
 

めいしくおしあがれ




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