何年かぶりに挽き肉を買った
挽き肉を買ったのは何年ぶりだったでしょうか。
挽き肉なんて高い。
手間賃というのがある。
自分でできるのにその手間の分が高くなっています。
フープロを使えばなんてこともない。
だからちょっと高く感じてしまうのです。
それでずっと挽き肉を買わなかった。
何年も買わなかった。
昔は結構な頻度で買ってたと思いますが。
ちなみに土井善晴によれば挽き肉は「生モノ」で、挽いたらすぐに食べるぐらいがいい、挽き立てが美味しいのだといいます。あまりピンとこない話w。
最近、米豪墨の肉は危ない成長ホルモンが入ってる、なんて聞いたもんだからすっかり影響されてしまったというのもありました。
欧州ならいいらしい。
あそこはそうした規制が厳しい。
なるほどスーパーでもスペインの肉はちょっと高い。グレードが米豪墨のより上になっている気がします。
値段にはその安心の序列が伺えるのです。
そうして、国産というだけでどこのものか分からない、産地表示のないものを買ってしまった。
それも挽き肉を。
タマにはいいさと思っただけ。
半額でもあったしそれほどグラム当たりも高くもありません。
いつも同じものばかり買うよりは分散投資だ(笑)。そう思った。
タマにはいいよネ、なんて思って麻婆豆腐をまず考えました。
麻婆豆腐の素というソースが冷蔵庫にあって、出来合いの既製品だがこれがなかなか美味しいのです。
いつもなら豆板醤から作るのですが、家内の留守中に簡単に済ませていたもの。
麻婆豆腐だけで晩酌と晩飯にしたりした。
そしたらなんてこと。
ピザが手に入ってしまってすっかり計画が狂ってしまったw(笑)。
さて、この挽き肉をどうしようかと考えます。
考えてみれば挽き肉の使い道といったらなんだろう。
麻婆豆腐、ミートソース、ハンバーグ、、、キーマカレー。
なんとも使い道が限られている気がします。
アタシは麻婆豆腐すら普通にばら肉でやる。
その方が歯ごたえもあるし、どだい肉なんて「粥」のように食うものではありません。
ちゃんと肉の歯ごたえがほしいものです。
その点、挽き肉ってのはなんだか違う。
どうしよう、これw。
よくあるサイコロステーキのように合成肉ではありません。
牛脂とか油脂なんかの混ぜモノはない立派な食材です。
ただの挽き肉なんだから。
余計な混ぜモノはないからいいとしても、考えれば挽き肉ってのは使い道が狭い。
ミートソースかハンバーグ、それが中心。
世の中にはズボラな奥方がいて、買ってきた挽き肉をパックごとフライパンにひっくり返し、そのまま焼いてハンバーグなんてやってる人がいるそうですがw。
ピーマンの肉詰めもあるでしょうがハンバーグの亜種w。
わずかの挽き肉をダシ代わりにして中華スープ、そんなのはいいかも知れません。
それだってあまりスープに肉ばかりではいただけないから使うのはわずかです。
そぼろ肉にしてご飯の友。
これはイケそうw。
野菜炒めとなると挽き肉なんてどうしようもない。
ボロボロとしてなんだか頼りない。野菜とからまってくれない。
相性がよくないのです。
食感の違いが気になります。
キャベツと炒めても挽き肉が相手ではなんとも頼りない。
片栗粉でトロ味をつけてからまりやすくするとか。
挽き肉というのはなんとも難しい食材なのです。
肉味噌、そぼろ肉にして食う。これはなかなか悪くはない。
残したら豆腐につけたりしてもいい。
どれも使う量は少ない。
ちょっとだけ。それが美味しい。
しかし手元には大量に挽き肉があるのです。
800グラムはある挽き肉をいったいどうすればいいのか。
アタシはちょっと途方に暮れた。
昔は、そぼろ弁当なんてのをよく食べたのを振り返った。
挽き肉を炒めて醤油系で味付けをし、卵を炒めて二色。
家内に言わせればサヤエンドウやインゲンを斜め切りにして三色なんだとか。
「三色ないとダメでしょうヨwww(笑)。」
アタシの育ちでは二色しか食った覚えがありません。
毒親とそうでないものの違いか。
家内によれば三色目は緑。そのインゲンやサヤエンドウは味をつけなかったそうです。
塩コショウすらほとんどせず、茹でただけで新鮮な緑の野菜の味わいを添えたんだとか。
アレは昭和に流行ったのかも知れない、
家内はそんなことを言っていますた。
ふーん。そうかも知れない。
アタシはスクランブルエッグみたいなのとそぼろ肉の組み合わせしか記憶がなかったけど。
まあスクランブルエッグなんて言ったらいけないのでしょう。興ざめです。
「炒り卵」と言ったらいいのかw。
そうして弁当箱に二色や三色が並んでいれば楽しいというわけ。弁当としてカッコウはつきます。
ん? やはりそぼろ肉なんて弁当向きのアイテムということでしょうか。
それに思い出せば食べにくいものでした。
見た目はいい。しかしスプーンで食べるならいざしらず、肉がボロボロとしてご飯とあまり一緒にならなかった。
そぼろ肉は主菜にもなりません。
混ぜご飯にして食べるぐらい。肉系のご飯の友。
ジャージャー麺という名前だったか、そういう肉の餡が乗っているラーメンを出す店がありました。
熱々のラーメンの上に、これまた熱々の肉の少しトロっとした餡が乗っていて、これをやんわりと混ぜながらそのダシがスープに染み出てゆくところをいただいた。
ジャージャー麺。
初めて食った時は衝撃的なほど旨いものだと思った記憶がありますw。
しかし、それがいくらでも作れるとなればどうでしょう。
別にどうということはない。チマチマと消費してたらいつまでもなくなりません。
だいたい肉味噌が上に乗っているというだけではないか。
またもや挽き肉の使い勝手の悪さに愕然としてしまうアタシ。
お好み焼き、玉子焼きに入れてはどうか。
しかしそれでも、ひき肉のあの食感は違和感があるでしょう。
ボロボロ、ボソボソと、クチの中で邪魔な感じになる。
他の食材となかなか調和しないのです。
何かと合せて料理にするのが難しい。
それならツクネだと思ったら、ツクネなら豚ではなく鶏肉です。その方がいい。
タケノコとか、鶏の刻んだナンコツなんかが入っていたりする鶏ダンゴ鍋は最高です。
あんまり豚の挽き肉でツククネなんてのはやらないでしょう。
豚のツクネってのはあまり聞かない。
すっかり豚の挽き肉の使い勝手に絶望してしまう夜だったのです(笑)。
いけません。このままじゃ欝になりそうですw。
まずは体勢を立て直してしっかり取り組まねば。
なーんて独りごちながらビニールに小分けして冷凍していたら、床に肉のパックをござってしまった。
ひっくり返して一部を床にぶちまけてしまったのですw(泣)。
一部は回収してそぼろ肉味噌にしてみたけど。
家内は風呂だったので騒がない(笑)。
風呂から出てきたオッパイにアタシは胸の内で言い訳をして、脂で汚れたタオルをそっと洗濯に出したのでした。
ごめんなさいw。
なるべく無駄にしなかったが、挽き肉は厄介なものだと思い知った。
床にぶちまけてもバラバラと散らばって扱いにくい(笑)。
そのくせキッチンマットには粘ってヘバりついた。
挽き肉のそぼろをご飯の友にして食べ、残りは冷蔵庫に保存した。
チマチマと食べましょう(笑)。
すると、翌日に肉から油がひどく出て白く固まっていた。
なんだかこの挽き肉は脂身が多かったんじゃないか。だから安かったのか。
騙された。
食事を始めると、家内はこの脂の出た白いのが固まって嫌だと言います。
「レンジでチンしていい? 弱わチンw。」
キッチンへ立った家内が声を上げたので行ってみると見事にござっていたw。
手を滑らしたらしい。そぼろ肉のタッパーを床にぶちまけていた(笑)。
アタシは小言を言わないように我慢する。
しょうがない。
脂がしつこくて困る。床がベットリと脂で汚れた。
食事も始められず二人でせっせと掃除したものです。
やっと片付いて食事を始めました。
どうしても小言が出そうになりますw。
「だいたい、出されたものに注文をつけ・・・」
みるみるうちに家内が涙目になるw。
ああっヤバい。
言わないつもりだったのに。
ゴメンゴメン(汗)。
やっぱりウチは挽き肉なんて買わない方がいい。
おそまつ
