冷やし中華はじめています
家内を送り出してからはまたも冷凍室と冷蔵室の整理ということになります。
二人分が一人になればどうしたって消費ペースは落ちる。
冷蔵庫のモノがなかなか消費できません。
モノは痛む。 整理はもっと必要になります。
すでに人参は冷蔵室に入れても黒くなりはじめていますw。
家内を送り出す日はカレーを食わせた。
例によっていつになく豪勢なレッドカレー。
そうめんはよして蕎麦にした。それはアタシなりの配慮でした。
さて、いよいよアタシだけで計画的に消費するわけです。
何が食いたいなんて贅沢は言わない。
というかアタシはほとんどそういう欲求がない人間。
冷やし中華はじめています。
カレーの残りはすぐに冷蔵し、続けては食べないようにした。なんだかダラしないからw。
で、「冷やし中華はじめました」って、もうとっくに我が国の季節のご挨拶になった言葉ですが、今年はまだアタシは言ってませんでした。申し訳ないw。
改めてご挨拶をばw。
もう夏なんだなあ、みんなもご家庭で冷やし中華やるんだろうなあ、そういう共感を得るところが季節の挨拶らしい。
暮らしの歳時記です。
これがなぜ歳時記になるかって、まず街で店がその張り紙を出すところから始まります。
その告知は唐突で挑戦的。
夏の到来を勝手に宣言してくるw。
いきなり店の扉に貼り出すんだものw。
しかしそれは、まるで呟きのように独りよがりなものですw。
侘しさすら感じるところがないでもない。
「始めました」って、そんなもの待ってた人でもいるのか、なーんてw。
いつだったか、アタシはどっかで「お待たせしました。冷やし中華はじめました。」なんて堂々と張り紙している店を見たことがありますww。
マジですw。
いったい誰が待ちわびてたのか、と、つい突っ込みたくなった振り返りのことw(笑)。
ともかく、そんな張り紙を横目にしても、まだ涼しいもんだからサラリーマンや役人はカツ丼とかを昼に食う。 職人は弁当のシャケを食う。
冷やし中華の張り紙なんてのは通りかかって眺めるだけ。
「ふぅん。」ってw。
実際、店の冷やし中華なんて奇特な人がタマに注文する程度のメニューです。
せっかくよく冷えた店内だからと、常連が付き合いで注文してやるものです。
「ああ、始めたんだねえ。じゃあひとついただこうか」
てな具合ですw。
わざわざ「冷やし中華始めました」なんて、そんな貼り紙に引きつかれる客なんかいやしないのです。
「どれどれ、ちょっと食べてみるか」、そんな「孤独のグルメ」的な動機です。
冷やし中華を注文するのはそんな五郎的な、ちょっと気が向いただけのことに過ぎません。
それだったらウナギの方がよほど張り紙が効果的というものです。
蒲焼、ウナ重、鰻丼、マムシ丼。
「本日、土用、丑の日」、これです。
まっこと平賀源内先生は偉かったw。
キンキンに冷えた店内ってなら、むしろ熱い味噌汁とドンブリや定食の方が精がつく。
外の暑さから避難するように店に入って、冷えた店内にホッとする。
唸る轟音、加藤隼戦闘隊のような威勢のよいクーラーがよく効いてて、その噴出す冷気を浴びながら熱いメシを食うのが夏場の醍醐味だったものです。
それがどうか、最近は地球環境なんて言い出したもんだからすっかりその楽しみがなくなってしまっていたもの。
どこ行ってもヌルいのww。
ところがウクライナ紛争で温暖化なんて消えました。
所詮は欧州が我が国なんかにワアワア言ってたのはただの難癖、都合のいいプロパガンダだった。
しかし今度は我が国は電力不足なんだといいます。いったい何をやってやがるのかw。
どこサ行ってもヌルくて暗いのwww(泣)。
昔は暑い夏にこそ「熱いもの」だった。
よくクーラーの効いた凍える店で「鍋焼きうどん」なんてのを頼むのが昔の「通」というものだったw。
それに、意外と冷やし中華なんて単調な味だというのはみんな分かっているものです。
トンコツやら自慢のダシのラーメンでは決してない。
どうせたいしたものではないのですw。
だからこそ見た目が大事と具を揃えて飾り立てる。
それがみんな分かってるw。
「冷やし中華が食べたい」なんて、もし考えたとしたら何かに影響されてのことです。
それはきっと、美味しそうに盛り付けてあるような写真に刺激されたのではなかったか。
ちょっと夏の歳時記を思い出したからではなかったか。
冷やし中華なんて、食べたいと心から湧き上るような代物ではないのです。
あの「冷やし」と言いながら少し生ぬるく感じるのも中途半端。
カラダが冷えない。そうめんの方がよっぽど冷える。
ゴマたれかレモン醤油たれの二択というのも安直に思えます。
どうにも冷やし中華には芯がない。情けない感じがあるw。
だからこそ家庭では違うのです。
「冷やし中華始めました」と言えるような、ちゃんとした見栄えのよいものを作ろうとするのです。
本格的に暑くなれば旦那衆も「ああ冷やし中華なんつうものがあったナ」なんて思い出すものです。
うちもやろうよ、なーんて気軽に言っても奥方にすればなかなか準備は大変です。
麺の調達、多彩な具の準備、ハムはどうするのか。錦糸卵を作るか。
野菜は?モヤシか、キャベツか、漬物か。カラシかラー油か、紅生姜かラッキョウか。
海老は?卵は?・・・(略)
そうして結構な手間ヒマをかけて出来上がったものはワンプレート。
やっぱり店とは違う。採算が違いますから家庭版は豪華。作り手の意志が見える。
そこがいい。
店で出されるもののオマージュでありながら店よりずっと豪華。
冷やし中華なんて店で食うものじゃありません。
独身の男だって、ひとり生麺の冷やし中華を買って、いい加減に盛り付けてしまうと後悔するものです。なんか違うナ、とw。
最近はそういう専用の手間要らずのトッピングセットだってちゃんと売られています。
「冷やし中華始めました」って言うのは、「ウチも夏らしくしてみました」という宣言なのでしょう。
猛暑に挑もうという意気込みなのです。
夏だからってメゲないで頑張るヨ、何かそんなご挨拶なのだと思います。
作ってみれば冷やし中華は盛り付けとか色々と頑張るところがある。
夏を頑張ろうw。
アタシは冷やし中華のためにあらかじめ鶏のハムを作っておいた。
できた鶏ハムは裂いて具にします。
今年のウチの冷やし中華はちょっと違う。マスタードがポイントです。
上等のがあるのですw。
本当は高いらしいのですが処分で、ディジョンの「グレープポン」というマスタードを手に入れていたのでした。
白ワインのマスタードです。
ところがこれが妙に塩っぱい。失敗したと思ったぐらいです。
ちょっと微妙に使い方が難しいのです。
でも冷やし中華なら合うと思った。
大正解。素晴らしい相性です。
サンドイッチにしてもマヨと混ぜてもなんか塩っぽい、肉でもフライでもなんだかちょっと違う。
でも、冷やし中華ならピッタリなのですw。
まるで冷やし中華のためのような相性抜群のディジョン・マスタードです。
おうぞどためしあれ。
鶏ハムを作るとビニールの中に肉汁が出ます。
これは捨てないで冷蔵庫に裂いた残りの鶏肉と一緒にしまっておく。
冷えるとコラーゲンでゼリー状になってくれます。
それで翌日はカオマンガイ風の混ぜご飯と相成った。
ナンプラーのタレやニンニク醤油、色んな味。
やはり冷やし中華的なゴージャスさを追求したワンプレート。
どうです。
冷やし中華からカオマンガイへの、「なだれ式バックドロップ」的な妙味ww。
完璧ではないか。
この流れるような連携はw。
アタシは料理を作ります。そして一人でも盛り付けをちゃんとやる。
せめて外食したぐらい以上にはとちゃんとする。
その「気持ち」というのは、まるで冷やし中華に通じるものがあるのです。
「野郎が一人で料理なんかしたって食べさせる相手がいないんじゃつまらない。」
「奥方でなくとも、せめてそこらのギャルでも連れてくればいいのに。」
って、そんな声がどこからか聞こえてくる。
いや、そんな侘しいもんじゃないのだ、と、男やもめが自分のために盛り付けを工夫するその心。
"すべては自分のために、自分はすべてのために。"
誰のためでもないのにせっせと飾り付ける、盛り付ける。
そこが冷やし中華の真髄ではないか。
どうせ女子だったら一人で作ったらインスタなんてすぐに考えるんでしょうが、こちとらオトコはインスタなんてやってないw。
ブログで野鳥なんかを上手に撮っておられる「カメラ上手」がたくさんいますが、あの男性たちだってご自分の料理を掲載されている人はほとんどいない。
男が料理を作る時は邪心なく作るものです。
インスタ蝿なんて考えないw。
三角コーナーは清潔にw。
「冷やし中華しています。」
遅ればせながらのご挨拶です。
めいしくおしあがれ
※ 昨晩はひとりで花火大会を見に出かけました。
ムフフな出逢いはなかったw(笑)。
アメリカ独立記念日の花火を見に行ったのでした。
感慨深いものがありました。
遠くウクライナ軍のナチどもへロシアのロケットが着弾するのを思った。
しかしどうも花火の打ち上げ方がヘンテコでした。
効果を余り考えてないように思えた。
そんなセンス。ひょっとして今の米国はイランとやっても勝てないんじゃないか。
そう思った。
ハリウッド映画の見すぎでひどく劣化しているのではないか。
というか、どっちが勝つとか負けるとか、それ自体が前近代的な考え方です。
ロシアはナチの排除とウクライナの非武装中立化を目的としている。
ところが西側はいまだに領土とか占領とか、まるで第二次世界大戦のような話を続けている。
ズレがあります。
考えてみればアメリカが仕掛けた紛争や侵攻の相手は、みんなアメリカよりも弱かったのです。装備も貧弱だった。
だから好き勝手にできると思ったに過ぎません。
おそまつ
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