サブスクから固定資産税、不動産価値を考える
まあ、税金ってのはサブスクみたいなものではあります。
固定資産税は毎年取られます。
ただ家やマンションを「所有している」というだけでずっとカネを取られ続ける。
何かそれを対価にサービスを受けているかというとはなはだ疑問です。
地方公共団体のムダ遣い、地方議員の報酬に化けるだけ。
そして課税する基準はその不動産の価値だと言います。
価値あるものを市民が所有していたらいけないのか。
そうして「資産は持ってはいけないもの」なんて話にやがて通じてしまう。
岸田首相が経済オンチだというのもそんな脈絡のように思えます。
ただ、その「資産価値」って「価格次第」ってところがある。
不動産評価は最終的には価格ですが、取引するから価格が決まるのですが。
都会の人だと特にそうでしょうが、陥りがちな罠というのがあります(笑)。
広告を見て「田舎のリゾートマンションが安い」なんてつい思ってしまう。
興味が湧いてしまうのです。
今はバブル崩壊で田舎のリゾートマンションが安いんだ、なーんてw。
しかし買えば地獄です(笑)。
オーナーも売るに売れないから安い。
買ったら最後、税金がかかる。ずっとついて回ります。
嫌になっても売れなきゃ税金がかかり続けるのです。消却なんてできません。
だからオーナーは投げ売りしてる。
それこそ「カネを払うから買って」なんて勢いぐらいの物件さえありますw。
寄付? 寄贈?
そんなの自治体は受け付けませんw。自治体には「利用価値」なんかない不動産がほとんどなんだからw。
生涯にわたって固定資産税を取られ続け、それこそ相続放棄も難しい。
利用価値がないのに課税されるというパラドックス(笑)。
いつも思うことですが不動産市場というのはどこかしらおかしい。
ちょっとイビツではないか。
中古住宅、一軒家の値打ちは「路線価」によってほとんど自動的に決められてしまいます。
「相対取引」という感覚がほとんどありません。
「路線価」って電車のことじゃありませんw。電車の通ってない地域もあります。
国道XX号線、「路線価」とは道路のことです。
当局が通り沿いの土地に平方坪あたりの値段をつけてゆく。
主に固定資産税などの税金を取るための目安になっています。
つまり市場での取引と課税基準と言うのはまるで違うものです。
課税するための目安と実市場での土地の需給関係はまるで違うはずなのです。
しかしなぜか路線価が不動産価格の基準になっているのがほとんどです。
世の中、おクルマが好きな人が多いから、家からそのまま道路に出られるというのは価値、メリットなんでしょうかw。
ただ、静かなのが好きな人もクルマが嫌いな人も、みんなその路線価に縛られるのはおかしいでしょう。
ところが、その中古住宅が業者に買い取られてスクラップビルドで新築物件として売られると違ってきます。
「カチタス(8919)」なんてのもあるw。・・・「カクタス」は多肉w。
そういう時はとたんに他のことが「付加価値」であるかのように言われるものです。
いわく、駅至便、学校近し、スーパーも近く住みやすい静かな環境です。なーんてw。
それが価格に反映されるかのように謳っている。
そんなことは分かってるwww(笑)。
住むのに便利で環境がいいならそれはその土地の「価値」でしょう。
しかし、それが都合よく使い分けされるということが問題なのです。
その不動産に引き合いがあれば、売り方と買い方の双方で値段が自然につけばいいはずです。
でも、そういうことは不動産ではほとんど行われません。
路線価を基準にして、なぜかその価格が「適正」だと言われる。
そのくせ、マンションなんて土地はみんなで持ち合いますから土地の固定資産税は安いのですが、べらぼうな値段がついて販売される。
いわく「設備がいい」、「セキュリティがしっかりしている」、「生活の便がよい」。
要はご都合主義で、価値、すなわち価格がどう決められるのか不透明。
売買の現場にしても不透明です。
仲介業者である不動産業者はその手数料で商売してますから、売り方と買い方の間に入ってゴニョゴニョと売買を成立させようとする。
買い手には、
「他にも引き合いがあって欲しい人がいる」
、なんて言う。
ホントにいるかどうかなんて買い手にはわかりゃしませんw。
一方、売り手には、
「ここは路線価がコレですから、これより高いとなかなか買い手はつきません」
、と。
彼らはとにかく売り手には路線価を基準にしようとする。
買いたい人がどんな人か、どんな需要があるのか、そんなことは教えてくれません。
だいたい、土地の値段なんてバブルの頃は天井知らずのように言ってたもんですがw。
不透明な慣行があちこちにあるのが不動産市場です。
なんとかならないものか。
そうして、買い手と売り手、不動産屋は両者から手数料を取っています。
実はそれもどうだか分かりませんw。
もし、「専任媒介」でなくて「一般媒介」、つまり大勢の不動産屋さんに物件情報として流され、公開されている物件だったらラッキーというぐらいですw。
早めに売買を成立させようとしているとか、値段交渉をさせてくれないとか、担当者に不審感を持ったら別の不動産屋さんに変えればいい。
他の不動産屋に行って同じ物件の売買仲介をしてもらえばいいのです。
あるいは「そうしてみようかな」、なんてことを言ってみる。チラつかせるだけでもいいw。
ちゃあんと仲介手数料をマケてくれますwww(笑)。
何でも市場原理が働くものなんですが、路線価が基準であるかのようにするのも、「仲介手数料が一定だ」なんてやってるのも同根な気がします。
弁護士報酬にしてもそうですが、「業界で決まった手数料です」なんてことはおかしい。
自由経済の原則と競争原理に反していることです。
証券会社を見ればわかりますが、とっくにそんなものは自由化されています。
こうした不動産取引の不透明性に影響されてしまうのか、色んなおかしな心理というのもあります。
不動産の価値についての妙な思い込みや風評が横行しています。
例えば「飛び地問題」なんてもの。
我が国には県や都という行政区割りがありますが、そこに「飛び地」なんてのがあったりします。
どういうわけか周囲は別な自治体、行政区画に囲まれていて、その飛び地だけが別の住所という場合です。
XXX県の中にポツンとXXX市なんて住所があったりする。
これは歴史的な経緯に過ぎないことですが、これを行政がXXX県にして整理しようと計画するととたんに大騒ぎになるw。
いわく、
「△△△市の住所がXXX県になったら土地の価値が下がる!」
それが彼らの理屈ですwww(笑)。
しまいには住民運動みたいに騒動になってしまう。
単に行政区画に過ぎないのですが、すごく嫌がる(笑)。
XXX県の中にそこだけ△△△市だという状態です。
しかし、日頃の住民サービスはXXX県から受けているのです。
消防、救急、警察もXXX県の管轄としてサービスを受けている。
なのに固定資産税や住民税がXXX県に入らないのでは不公平ではないか。
基本は税金をもとにして住民サービスを行うのですから。
すると住民が色をなして言うw。
「そんなら行政サービスなど受けんでいい!」
「そうだ!そうだ! 住民サービスなど必要ない!」
「消防なら△△△市から来るのを待つからいい!」
ちょっ、それwww。
まるで落語です。
日照や騒音にしてもそうですが、水害があったかどうか、土砂崩れがあったかどうかの歴史にしても、そういうのすら不動産価格に反映されてないことがあります。
住もうとする人に価値を判断するための情報が正しく開示されない。
つまり公示地価以外のことは曖昧なのです。
不動産屋さんも都合よく使ったり使わなかったりする。
だから逆に△△△市でなくなると価値が下がると思ったりする。
行政区分と快適に住むこととは関係がない。
こういう場合、期限を区切って、何年までに不動産を売却する人には△△△市としてあげて、ずっと住み続ける人はXXX県としてもらう、そういう移行措置を設けたらいいかも知れませんwww(笑)。
しかしこれはあのタワマンを例にしなくとも分かることです。
あそこは昔から増水や浸水があって住宅向きでないことはよく知られていました。
それがバブルの後始末という思惑もあり、「勝ち組のエグゼクティブ・マンション」と謳われるようになった(笑)。
住んでいるのか投資しているのか訳が分かりません。
果ては「墓」なんてものの反対運動というのもあります。
お墓や霊園の計画が持ち上がるとたいてい反対運動が起きるものです。
「墓があると周辺不動産の価値が下がる」というのがその理由。
しかし、お墓があるということはマンションなんかできないということになります。
日照はよいですし、静か。あまり墓が人でごった返すということはありません。
居住環境はむしろいいかも知れません。
でも嫌がるんだ。とにかく拒否反応しかない。
なぜか激しく嫌がるw。
そりゃあアパートだったら「入居者が集まりにくい」なんてことはあるかも知れませんが、アパートの大家さんだけが反対しているわけではない。
住んでる不動産の価値が下がったら困る。居住環境は悪くていい。
たいていこういう騒動で霊園計画が断念されると都市部ではマンションになります。
日当りは悪くなり風通しが悪い。
それとも、そんなに霊的なことを信じているヒトが多いのか、どうかw(笑)。
まあ、「事故物件」というのがありますから、まんざら冗談でもないんでしょうかw。
墓なんてみんな誰しもいつか入るもんなんだけど(笑)。
固定資産税をとられて四苦八苦しているというのに、土地の値段が下がるのは嫌だというのです。
土地が安い評価だったら固定資産税は安いのです。
それに、売る予定なんかない。
みんなそこを「終の住処」としているヒトばかり。
カネを借りる予定だってない。
こういう感覚はアタシにはとても不可思議ですw。
売らなきゃ意味がない。なのにその評価額が下がるのは嫌がる。
まさか、あの世でも固定資産税みたいなのを取られてるのかっ!ww。
おそまつ
※ 最近は高齢者の一人暮らしが亡くなって整地されて売り出されているのをよく見かけます。
「夢の跡」すら残されないというわけw。
とても不思議です。
中古なら安いのに、わざわざ新築にして高くなったものを買う。
以前もそんな話はしましたが、中古ならシックハウスなんてありません。有害な接着剤なんてとっくに成分は揮発している。
「芝生のある温かい家で最後を看取られて逝く」なんて、もう物語にすらない。
その家は取り壊されてしまうんだから。
はあ(欝)。
某社が不透明な不動産業界に切り込むという話はどうなったのか。
不動産と言うぐらいですから「動かない財産」です。
だからって売買が不透明ではしょうがない。価格は動くんだから。
家内は「今日は一日中、庭仕事をした」、なんて嬉しそうだった。
キラキラ輝いた顔を見るのは嬉しい。
アタシはなんだか疲れている。
嘘がまかり通り不実が大きな顔をしていることにため息が出てしまう。
申し訳ないw。
