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石原慎太郎を悼む


石原慎太郎が亡くなりました。
 作家として文壇だけに飽き足らず、政治家としても活動をした人でした。

 ご自分の美学を貫こうとした人でもあります。


 彼は政治家として人間として議論を仕掛け、いくつもの問題提起を行いました。

 ディーゼルの排気ガス問題、銀行の機能不全、尖閣諸島、そして東京オリンピック。小規模地域政党、政界再編。
 これらの問題はまだ続いています。





 しかし、ほとんどの政治家は彼が仕掛けた議論を遠巻きにして見ているだけだったと思います。

 石原の提起したことには大事なこともありましたし、国民の共感を得ることも多かった。
 尖閣募金には多額の募金が集まっています。

 しかし彼の議論が引き継がれるということはほとんどされなかった。

 尖閣問題のように他の政治屋が台無しにしてしまった場合もあります。

 東京都の所有であれば侵攻された場合には国が守ってやることができます。国民の財産を守るのは国の義務です。
 しかし国有地であれば侵攻された場合、外交問題に摩り替えられてしまうかも知れません。うかうかしていれば竹島のような不法な実効支配が進んでしまいます。

 今の憲法と政治ではそうなってしまうでしょう。

 東京都が所有するという石原の案を横からなし崩しにし、国が保有すると決めたのは民主党政権の野田でした。



 結局、石原慎太郎が政治家として大きな影響力を持つことはほとんどなかった気がします。
 国政の場で呼びかけた青嵐会という派閥結成は原則確認の場に終わってしまいました。
 彼は仕掛け人に甘んじることになります。

 だから彼は国政に見切りをつけ、都知事として采配を振ることに賭けたのだと思います。

 彼は面倒見のよい人ではなかった。
 他人にはスタンドプレーと映ったのかも知れません。

 リーダーというより自分の美学を追求した人。
 それは作家らしい生き方だったかも知れません。

 だからついてこれる人はあまりおらず、彼を担ごうとする人も少なかった。

 猪瀬副都知事が継ぐという彼の都知事後継指名にしてもそうでした。
 石原はそれほど積極的に後継指名に関わらなかった。
 だから政治シロウトの猪瀬は落選を気にするあまり不用意な献金を受けて失脚してしまいます。

 猪瀬が失脚して代わりに登場したのはマスゾエという売国奴でした。
 彼は都政を私物化し、自分のザイニチの遺伝子のために行動してやはり引き摺り下ろされることになります。



 石原は多くの対談番組で何度となく三島由紀夫の話をしています。
 彼は三島に先に逝かれたことがいつまでも胸につかえていたことだと思います。

 一緒に行動したわけではありませんでしたが、同じ文壇の雄として意識はしていたのでしょう。

 それが彼を政治活動へと動かしてきたのかも知れません。

 でもあの世で石原は三島と政治談義をするでしょうか。
 立川談志と酒でも呑んでいる方がいいような気がします。

 彼は楽しい人でもありました。

 田中真紀子が呼んだ「暴走老人」という自身へのアダ名を石原は楽しんだものです。



 最後には石原は橋下を担ぐことまでしました。
 健全な小規模政党による国政への牽制というビジョンがその先にはありました。

 タレントのような橋下に騙されてしまった結果にはなりましたが、石原は人に担がれなかった代わりに誰かを担ごうとしたのでしょう。

 それに応えられたかどうか。
 残された者の責任です。

 それでも石原は人へ期待することは捨てなかったと思います。
 どれだけ裏切られても彼は議論を提起し続けようとはした。
 それが己が役割と考えていたのでしょうか。



 晩年、彼は生まれ変わりを信じないと前置きしながら「来世は鯨になりたい」と言ってたようです。

 それほど生まれ変わりたかったのか(笑)。
 確かに死に対する恐怖感が芽生えていたのかも知れません。
 天気予報士の息子がそんな話をしています。


 四人の息子たちが追悼のコメントをし、息子たちはそれぞれ自分たちの立場に沿った話をしています。
 おかしな話です。
 自由に議論を仕掛けた石原の息子たちは、それぞれのポジショントークに走っていたように見えたから。

 「葬儀不要、戒名はいらない、遺骨は海に撒け」そう遺していた石原でしたが、彼には戒名がつけられました。
 「海陽院文政慎栄居士」。
 骨は先祖からの湘南の墓地に埋葬されるそうです。
 仕方がない。
 生き残った者のための葬儀であり戒名なのですから。

   


 その生き様は羨ましいほど自由なものでした。
 彼は好きなことを好きなようにやった。

 人は亡くなる時、ひとすじの涙を流します。

 それは悔いであったり、感謝であったり、振り返りであったり、様々な思いを詰め込んだ涙です。秘めたその人だけの想い。
 それを受け止めることのできる人は少ない。

 海が好きな人でもありました。
 その涙は海へと還ることでしょう。


敬礼。捧げ銃。



※ 石原が亡くなって追悼記事が並ぶかと思ったらそうでもない。

 首相の岸田が「存在が大きかった」と言った人物なはずだ。

 なにやらクスりとするいい話とか裏話ばかり。
 石原ファミリーの裏話ばかりだ。


 石原慎太郎が投げかけた数々の問題、提起について再び取り上げようとしたものはほとんどない。

 尖閣はどうなっている。
 尖閣募金は宙ぶらりんのままだ。

 「台風の避難所、船たまりを尖閣に作ったらいい」という石原の提言は誰が検討したのか。

 なんだか納得できない。

 そう言ったら家内が言う。

「マスコミが取り上げたくないテーマなんじゃない?」

 うーむ。


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