今年の冬はおでん、「高橋おでん」
どうやら今年は「おでんの冬」ということになりそうです。
このところの買い物の流れからアタシは予感しているのでした。
たまにやってくるビックウェーブw。隠れたマイブームが来ているのかも知れません。
夏に食べてから、なんだかヤミツキになった感じ。晩酌にとてもいい。
そしてカラシでつんつんさせながらいただく。
おでんはツンツンのカラシをいただくための道具www
だいたいアタシは昔はおでんというのが嫌いだった振り返りのこと。
毒親が手抜きでタマにやりましたが、気持ちがないもんだから全然美味しく感じなかった。
ダイコンをおでんに入れるなんて常識をアタシは知らなかった。
知ってるのはコンニャクぐらいだった。そして後は出来ているもの、買ったものを雑多に投げ込んだようなものしか見たことがなかった。
「あんまり『おでん』なんか買わなかったじゃない」
「今年の冬はおでん」、そんなことを言ったら家内に指摘されたのはごもっともw。
アタシが宗旨換えかと思ったのでしょう。
いや、単に忘れていたというだけですw。気が向いたの。
アタシはなんだかインスタントみたいな、気遣いのない、手がかかってないおでんの感じがアタシは嫌だったのです。
それでいて赤提灯なんかの店だと例のオプション的な積算会計というのになります。
「自由に選んでね」なーんてオカミは言うけど、、、
そこ、カネとるんじゃねえかww。
こっちはカネ払うんだからそりゃあ何でも選びますってw(笑)。
言われなくとも選びます。はいw。
いや、逆にカネを取られなかったらどうか。
「おでん」なんてお通しにされたくもない。
食事というのは食べる側もそれなりの手をかけるものです。
丁寧に食べれば楽しい。そして美味しさは後からついてくるのです。おでんのあの手軽さというのはちょっといただけない、そう思ってた。
それからすると、おでんというのは「選ぶ」というのが中心でしょう。
だから、きっとそれは成熟した人間にしか分からない楽しみなのだと思います。
アタシには無理だ、そうずっと思っていた(笑)。
今年の冬は少しは大人になるようアタシも練習ですw。
カラシとの相性のよさを再発見して、その美味しさに抵抗できなかったというのもある。
おでんに入れる具は何にしようか、どんな味付けにしようか、なんて考えるのを楽しむ。
それはあたかも「自分のために弁当を作って開ける」そんな感じがあります。
お弁当を作って、彩りを考えて飾りも、そして昼に自分で開けて食べて味わうようなもの。
自分は何が入っているかは知っている。
肉団子をオカズに入れた理由はちゃんと分かっている。なのにその上で楽しめるという心の余裕ですw。大人というのはこういうところ。
まあ、おでんは味が滲みすぎないように注意すればいいんでしょう。
そうすれば飽きません。
正月の煮物にならないよう注意すればいいとアタシは思った。
「煮物とおでん」その境界線はとても細いから。シンレッドライン。
玉子。厚揚げ、ダイコン、人参、牛スジ、つくね、つみれ、チクワ、ハンペンもいい。
じゃがいも、人参、こんにゃく、シラタキ、昆布、鶏肉もいい。
ダイコンと昆布のダシでよくスープを作って、揚げ物系はいただく直前に温めるぐらいでいい。
おでんのツユが濁らないようにして、そこにタネが湯気とともに賑やかに浮いているのがいい。
でも、おでんのタネを色々と物色すると、つい煮込みになりかけてしまいます。
「ブロッコリーなんか入れないよ!」って(笑)。家内が怒る。
慌ててアタシも思い直す。
そうだこれは「おでん」なんだ。
そういうのも「おでん」というものの微妙なところです。難しい。
気をつけてないとおでんじゃなくなってしまう。境界が微妙だ。
もちろん店じゃないから食べる時に「好きなものを選ぶ」というわけではありません。
好きなものを選んで食べるというのは店ならではのこと。
自宅なら好きじゃないのは入ってません。
おでんを自宅でやるなら好きなものばかりネタを集めてくる。
好きなものしか入ってない鍋から、まず食べたいもの、まず一番に食べたいモノから食べる。そこが楽しむところ。
「どれどれ」
「ああ。それじゃあ、次はこれなんかどうかな」
なんて、配役がうまく動いているかどうか役者を見る。そんな楽しみです。
「おでん種は串に刺しとく」なんてことを店だとやってます。
「確か竹串がとってあったよ♪www」
なんて家内が言った。
しかしちょっとそれは上級者向きだ。手が込んでる。
弁当を自分で作って、蓋を開けたら自分で驚いてみせる、それぐらいの手の込んだものがありますwww。
ありがとう、今回は遠慮しときますw。
なあに、セブンのおでんは串なんかありません。
「串なし」がスタンダードからまるで外れかというと、そうでもないでしょう。
どういう順番で好きなものを食べるのか、考えながらが楽しい。アタシはまずはそこから慣れてゆきたいと思いました。
めいしくおしあがれ
★ 高橋おでん
「稀代の毒婦」という言い方をされる女性です。
・・・
食い扶持減らしに邪魔にされ養子に、結婚して二人で村を出て流浪転々、病弱の旦那に尽くすも悲運、頃したなんて噂もされて傷心し、そこに遊び人に岡惚れして付き合う。
新たな色男のためとカネ借りようとした相手に騙され裏切られ、オモチャにされて怒り心頭。あっさり頃してしまう。
頃した理由だと書き置きに残し「これは姉のアダ打ちでござい」などと偽装した。
実は姉などいない。
しかしそれは自分のこと。自分の村、出自への呪詛だった。
逮捕。強盗殺人。
判決、死罪。
・・・ざっとアタシの記憶はこんなところ。曖昧ですw。
落語でやった人がいます。
小沢昭一がよくこの人の話をしてた。
さて、これを簡単なお噺にアタシがいたしますとどうなるか、
「奇譚 『高い箸おでん』」と相成るの巻w。
・・・
「おでん」ですから冬であります。
若狭塗りの高価な箸で土鍋からいただきます。
おでんのダシがまだ滲みてないうちにハンペンを食べてしまい後悔。色の白さに惑わされて手を出してしまった。
次はゴボ天に手を出した。中は期待ほどゴボウが詰まってない。これもがっかり至極。
すっかり柔らかくなってしまった冬の大根、崩れても目もくれず、ツミレだイカ天だと揚げ物系を中心に迷い箸。
そして玉子を食べようとおでん鍋に箸を入れた。
すると、土鍋の中で玉子を割って崩してしまう。
それを「これは煮崩れした大根のアダ打ちだ」と開き直った。
悲劇なり、嗚呼。・・・
哀れおでんのツユは濁ってしまった。
以上、アタシのおでんの悲劇、お噺でござい。
どうかwww(笑)。
おそまつ
いやいや、上はまあ冗談(笑)。
正しくは「高橋お伝」という人ですww。
実在の人物ですし、調べるとちょっとアタシの思ってた感じとは違うところもあります(笑)。
それに悲運の人情物語としてはあまりメリハリがない気がします。
ひたすら尽くすもひたすら運がない女性だといいます。それにしてはあまりに成り行き任せに思えました。
まあこの悲劇のキモとしては「男運がひたすら悪い」というところでしょうか。
アソコが生体保存されたそうですから、オトコを引き寄せる「名器」ではあったのかも知れませんw。
名器なんかに寄ってくるオトコなんてロクでもないということでしょうか、それともいわゆる「サゲマン」というヤツか。
歌舞伎でも演目があるそうですが物語への消化が足りない気もしないではない。
供養が足りないw。
色んな人がネットで発表されていますので詳細はそちらをご参照あれ。
じくまであぶんだけの考えです
※ まだ暑かった頃にやったおでんは大根をシューしてダシを作り、それからタネを入れていました。
二回目、同じことをやったら大根が柔らかすぎで煮崩れスレスレ。
冬の大根は甘くて柔らかいです。
ちょっと作り方は季節で変えてゆかないといけません。
シューはしなくてもいいかもしれません。
めいしくおしあがれ
今日も半額おでんのネタを求めて
