振り返りのグルメ、なんてどうか、マスタード
ここのブログの名前からそんなことを思いつきました。
そんなお話もできるのではないか、と。
これはイイ! いいアイディアだ! 膝を打つが如し(笑)。
お話したいことがあると気がついたwww。
・・・実際、アタシだって食にはこだわりがあるww。
脳内でキーンキンーンと四六時中騒ぎ続ける耳鳴りを押さえ込むようにして、アタシも脳内で料理のことを喋る。ドラマの五郎ちゃんのようにして(笑)。
もう秋の虫の声がします。それは耳鳴りじゃない。
昨晩、雨なのにけなげにキレイな声で鳴いているのには驚いたけど。
本日はマスタードのこと。
そのあれこれをちょっとお話しようかと思ったのでした(笑)。
マスタードというのはいわゆる「カラシ」ということです。
真っ先に思いつくのは「おでん」につけるカラシ。
我が国では洋ガラシ、和ガラシのどっちもあります。
おでんにつけるのは和ガラシ。ツーンとする。もちろん耳鳴りでもありませんw。
最近の納豆についてるのは洋ガラシでしょうか。ツーンとはしない。
どちらも同じように黄色いですが洋ガラシはあまりツーンとしません。酸っぱい感じと風味が特徴です。
洋ガラシはあまり辛くないのが多い。ツーンとはきません。
乾燥したものが洋ガラシ、和ガラシ、どちらもSBなんかから缶で売られていますが、あれは水を加えて練るものです。
そして酸化させるとツーンとくるようになっている。
あれだと洋ガラシも結構きます(笑)。
でも、もうみんな忘れてしまったんでしょうか。
マスタードなんて、パックの餃子や春巻き、納豆、そんなのに申し訳程度にテンプされている小さな小袋ぐらいでしか使わなくなってしまったかも知れません。
その証拠に洋ガラシや和ガラシの処分品なんてほとんど見ない。売れてなければ処分品も出てこないのが道理w。
日本のカラシ、それと同じものが西洋には昔からありました。
和カラシというと鮮やかな真っ黄色ですが西洋の本場モノは少しくすんでいる。
ディジョンとかに代表される高級マスタードがそれ。
フォションからも出ています。ああいうのには粒がありません。
マスタードの実、その粒をちゃんと潰して濾して作る、一級品のマスタードです。
高いものほど少しはツンと来る刺激を感じる気がします。
安いと黄色が強くなって酸味だけという感じになる。アメリカンなマスタードw、ボウリング場のホットドックなんかのイメージでしょうか。
でもまあ、どちらも同じ種類のものです。
「マスタード・ガス」なんて毒ガスが開発されたりしました。実は原料はこのマスタードではないのですが、都市伝説ではそういう話もあったと思います。
色が似ているということでそんな名前がつきました。
先日、自家製のタバスコのためにハバネロ唐辛子をミルにかけた。ミルの蓋を開けるとプーンと強烈な匂いがして殺人的な香りが部屋に漂ったものです。
あんな連想でもあったんでしょうか。「死のマスタード色」というわけです。
熊よけや暴漢撃退の護身用スプレーなんてあってあれはペッパー・スプレーなんて呼ばれますから同じ発想でしょう。
もちろん、ホンモノの「マスタード・ガス」は致死性の毒ガスです。

洋カラシにしても和ガラシにしても、料理の味を引き出すものとアタシは思う。
煮豚やハムなんかにさっぱりしたツーンを追加すれば脂っぽさを忘れさせてくれる。
味を変えてしまうわけではない。
その動機がどことなく「大人」なのです。
素材を変質させることなく引き出すような工夫に思える。
なかなかの智恵だとアタシは思います。
ソースとは違うもの。
むしろ、それは醤油的なもののような気がします。
ローストンカツを脂っぽく感じさせなくしたり、モツ煮込みの臭みを忘れさせる。
でもカラシは料理の味を変えたりはしない。そこがいいw。
そーいや冷やし中華にもカラシが定番ですが、あれは何を消したんだろうと思う。
それはきっと夏の想い出かも知れない(笑)。
焼け付く砂浜で戯れあった二人の思い出、ひと夏で破れた恋を忘れさせるツーンwww。
だって・・・そうめんには付けないでしょ。カラシ。
ソーメンは店で出されるものではないのです。自宅で自室で茹でて食う。
ひと夏の恋でソーメンをすすったりはしないw(笑)。
こういうツーンとした系統のモノ、黄色系のマスタードに対し、昨今「粒マスタード」というのが普及して一世を風靡しています。
もはや黄色いマスタードやカラシは貧乏臭いとばかりに、最近では粒マスタードが全盛です。
ソーセージを温め、プリッとした皮に粒マスタードと醤油でいただく。
最近の食卓はこんな光景でしょう。カラシ系マスタードはすっかり脇へ追いやられた。いいことなのか悪いのか。
「粒マスタード」は辛くはないけど味わい深いものです。
辛さの追求はタバスコ系に譲って、「粒マスタード」が味わいのトッピングとして確立されたということでしょうか。
その種類で言えば「ポメリー」の粒マスタードがアタシは一番好きです。
あれは瓶で売られていて、有名ですがそれほど高いものではありません。
蝋で封をされたもので、熱湯を蓋にかけて溶かして削って開ける。
中はマスタードが熟成して発酵しているのです。
これが美味しいのなんのwww(笑)。馥郁(ふくいく)たる味わいがします。
これはツブツブのマスタードの粒ごと発酵させて作る。
納豆のパックのように、発酵を前提として瓶詰め、封蝋で閉じて出荷し、輸送の中で発酵させてゆく感じでしょうか。
香りが高いけどツンとはしません。
味わいの方が勝る。そんな中でもポメリーは究極のマスタードだとアタシは思います。
決して高くはありません。
ですが、同じポメリーブランドのシャンパンなんていい値段します。ブランドとしては高級品のうちに入る。シャンパンも美味い(笑)。
ですから、マスタードはあの開封に手間がかかるおかげで安くなっているのだ、そうアタシは思っています。
確かに赤い封蝋を熱湯で溶かして開けるのがひと苦労です。
それで安い値段に抑えられているのだと思います。
だから、そうしたらアレ、逆に考えればすごくお買い得品だと言えますw。
騙されたと思って、お試しアレ(笑)。
カラシやマスタードというと、昔は使い方が皿になすりつけること、それ一択でした。
せいぜい他にモツ煮込みとか。トンカツでもありました。
あらかじめ練っておいた粘土状のマスタードを箸かなんかで器の端にすりつけてくれた。
するとなんだかサービスしてくれた気になったものです。
あのツーンがスパイスになって、なんでも楽しめた記憶がある。
生まれて初めて食べたモツ煮込みや串カツ、色んなものが最初から楽しめた。そんな振り返りのこと。
マスタードのツーンは唐辛子のそれとは違うものです。ワサビとも違うもの。
私たちはそれを長く楽しんでいたはずです。
しかしそれが変わってしまった。
「シャウエッセン」という商品の登場でこれまでとは全く違うマスタードが脚光を浴びた。
粒マスタードがハヤされるようになりました。
今やツーンはすっかり脇に追いやられた印象があります。
今の粒マスタードの隆盛というのはシャウエッセン、あれがキッカケだったとアタシは思う。
スパイスとしてソーセージにつけるというドイツ風の文化があっという間に広がった。
シャウエッセンという商品の成功でそれが一気に広がったのだと思います。
そうして挙句にはドトール・コーヒーのジャーマンドックにも取り入られるに及んで、粒マスタードはすっかり市民権を得たのです。
昔は「カラシバター」なんて言って、喫茶店なんかでは自家製のマスタードを練り込んだバターを作っていました。
練りカラシをバターと混ぜて練った。そうしてサンドイッチなんかにつけるペーストを予め作ったものです。
お客からサンドイッチの注文を受けると、まずはカラシバターを食パンに塗るところから始った。
今なら、ウチでもそうですがサンドイッチときたら業務スーパーの安くて美味い粒マスタード、そしてバターやマヨネーズでしょうか。
我が国のサンドイッチ文化もすっかり変わったとアタシは思う。
マスタードって色々なブランドがあります。輸入食材店などを見てみるといいと思います。アメリカのもの、フレンチ、粒マスタード、豊かになった現在ではたくさんの種類が試せます。
でも昔ながらの安いシンプルな洋ガラシや洋ガラシも忘れないでと願うw。
そんな振り返りのグルメです(笑)。
めいしくおしあがれ
