マーフィーの法則を逆手に取れ
「マーフィーの法則」、なんてのが流行った時があった。
「使いたい時に限って見つからない」、
「いらないと思って捨てた時に限ってなぜか必要になってしまう」、
「安いものは壊れにくい、高いものほど不運に見舞われる」、
なんて「法則」。
要は、「人生は裏目に出る」ということ。
それを面白おかしく話す、一種のジョークだ。
この頃は多分バブルの頃で、他に「究極の選択」なんてのもよく話題になった。
こちらも似たような言葉遊びの流行りだったと言える。
いわく、カレー味のxxxと、XXX味の・・・(略)・・・どっちがいいか。
なーんて奴w。
こういう話題を人に振って学生がコンパのネタにしたのだった。
今なら「あるある」ってヤツかも知れない。
「あるある」の方は「なさそうでありそうなこと」、それを出し合ってネタにするわけだ。
先日の高速道路に片方だけ落ちてるビーサンなんて、「あるある」もいいとこだろう(笑)。
あんなものどうして落ちてるのか、「クルマの窓から乾かそうとした」、なーんてイメージできなければ、ずっと不思議な「高速あるある」で終わってしまったはずだ。
しかし、まだマーフィーの法則は高級なちょっと真面目なところがあったかもしれない。
それは我々が日常で感じる不条理性とか、無常にどう立ち向かうのか、そんなことを考えさせたからだ。
学生たちはすぐにマーフィーの法則なんて飽きてしまったが、仕事の場では暫くはこのマーフィーの法則的な話がことあるごとに囁かれたものだ。
バブル崩壊の爪跡という、やはり不条理な世の中がすぐそこに迫ってきていたからなのかも知れない。
しかし、そんな風にただ呆然と「セラビ」、「これも人生さ」なんて諦観に任せるのはもったいないというものだ。
私は実際、よくこんなことは逆手に取って暮らしの中で実践している。
ありがちなことに合わせるということをよくやる。
振り返れば学生時代、私は教授に「卵にしたってそうだが、食品の類はナンピンしている」なんて胸を張ったものだ。
すると、学生のクチからそんな言葉は珍しかったのか、「へえ、卵をナンピンするのか君はw」なんて面白がられた。
経済の教授だったが、残念ながら「下手なナンピン、スカンピン」なんて、気の効いた返しはなかった。
行動経済でもやっていればそんなセリフを言ってくれたろうか。
知識や情報は話のネタで終わらすものじゃないと私は思う。
そんなに私という人間は賢くできていないw。
よく考えて応用してみたり、我がことに当てはめてみるなんて当然のことだろうと思っている。
さて先日、貰った5パーセント割引のクーポンがあったのでその店に行ってみようということになった。
最初にそこに寄って、それからぐるりと回っていつもの店へと行くコース。
メダルゲームも平日ではやらないほうがよさそうだし、何しろ貯メダルが残り少ない。
今日は散歩がてら遠回りして買い物しようということになった。
ここ数年、夏は穏やかだ。
熱帯夜もないし、夕方になれば涼しい。もはや立秋だという。
歩き出して暫くすると、その肝心のクーポンを持ち忘れたことに気が付いた。
もう戻るような距離でもない。
ええい、しかたがない、まだ期限の残りはあったので今回は割引券を使うのは諦めることにした。
豆腐、野菜、セロリ。
あまり激しい割引はしない店だ。
せいぜいが半額程度だ。
しかし安い鱈、シュウマイ、薩摩揚げを見つけた。
どれも半額だからそんなに激安というわけではない。馴染みの店ではもっと投売りしている時がある。
「いつものお店ならなんとかなるかも知れないよ。」
なんて家内が言った。
そうだな、ちょっと止めておくか、そう一瞬思った私だったが思い直した。
そこにマーフィーの法則が待ち構えている気がしたのだ。
そこにマーフィーの法則が待ち構えている気がしたのだ。
「割引券を忘れた時に限って半額の良さそうなのが手に入る。」
「割引されればもっといい時に限って忘れる。」
つまりそんなマーフィーの法則になるだろう。
そしてこれは、まだ続きがあるはずだ。
私はそう思った。
すなわち、
「割引券を忘れたと見送ったら、肝心のいつもの店は不漁だった。」
「期待した店では何ももらえず、さっき買っとけばよかったと悔やむ。」
そんなマーフィーの第二法則はすぐそこだw。
そんなことにならぬよう、私自身が裏をかけばいい。
結局、割引券を持ってきていれば50円は安くなったはずだが私は買うことにした。
出来事は時間とともに連続している。
同じように因果も連続していると私は思う。
いつもの店で私は改めてそれを思い知らされることになった。
★ ・・・いつもの店に行ってみると、また鱈が安くなっていた。
旬なのか、ただでさえ安い。
そしていつものようにカキカキされて半額以下。
大きな切り身が2切れで80円だったww(汗)。
もちろん、ナンピンするしかないwww。
ひとつだけなら買った鱈の単価は160円だ。
安く手に入る鱈を追加購入すればふた切れで80円、つまり合計すれば240円になる。
三切れの鱈になるから、ひとつあたり80円にコストが下がることになる。
そのままでは160円だが、ナンピンすることで80円に下がる。
もちろん、最初からふた切れで80円の鱈だけを買っていればコストは40円だが、買えるかどうかは分からなかったのだ。
これが「ナンピン」という手法。
裏をかいたつもりがまたその裏をマーフィに書かれた(笑)。
だがダメージではない。
たくさんタラが手に入ったと喜ぶべきだ。
おかげでウチの冷凍庫には鱈がやタラとあるwww。
タラはトマトソースでも塩でもパスタにすると美味しい使い勝手のよい食材です。
煮付けにしてもいいし、粉をふってムニエルみたいにしてもいい。
先日は家内がタラをほぐして、かき揚げのような感じにしてくれた。
ひやむぎでいただいた・・・。
まだだ、まだメインカメラをやられただけだ・・・
おそまつ
ちなみに、真鱈にしても鱈にしても、スキミタラにしても、鱈特有の「塩加減」というのがあります。「塩鱈」なんて書いてあることも多い。
鱈というのはだいたいは少し塩っぽいのです。
だから塩を使わないで調理するぐらいが丁度よい。
外国産のものは輸送と保存の関係でだいたい間違いなく塩がついています。
でも、まるで塩っぽくないタラというのもあって、そうするとパスタソースなんかだとちょっと塩気が足りないなんてことになります。
後で塩をかけて調整するということも覚悟しておいた方がいいでしょう。
少なくともしょっぱくなり過ぎてしまうよりはいい。
だから失敗ではない。
鱈は鍋のシーズンには意外と高くなってしまうものです。今が楽しむ一番いい時期かも知れませんw。
めいしくおしあがれ
