「ホウボウ」の食卓を味わう
「ホウボウ」という魚が買えたのでした。
その意味では日本は広い。本日も、あっちでもこっちでもホウボウなんてのが食卓に上っているんでしょうけどwww。
旬は冬のはずですが、なぜか安く手に入りました。?。
大きな丸ごとの一尾が50円です。もともとの定価も400円と安いものでした。
割と高級魚なはずです。
「なんか、通りがかっちゃってたまたま網に引っかかったんじゃないの?」
なんて家内は言ってますw。
ちょっと前のこと、高級住宅街にある小さな鉄板ステーキの店に行ったことがあります。
予約した段階で「海鮮コース」というのを選びました。
「注文」はしませんw。海鮮の種類はお任せです。
その日はホウボウが出てきて、これを鉄板に乗せて塩コショウ、仕上げに白ワインを振ってあのよくある鉄板ステーキ屋特有の半円、丸い蓋をかぶせて蒸し焼きにしてくれました。
ホタテ、海老、どれも新鮮で美味しかった。
小さい店なのでクール宅急便で市場から直接取り寄せていたようです。
最後にガーリックライスでシメでした。
やっぱりあの姿のまま料理するというところにハッタリが効いているw。
ホウボウは紛れもなく高級魚でしょうw(笑)。
ナメコも安く買えました。これは嬉しい。
ホウボウの煮付けとナメコの味噌汁でいただくことにします。
アタシはナメコが大好き。
ナメコの味噌汁、大根おろしと酢の物が定番。
ナメコ蕎麦もよくやります。冷やしでも温かいのでも。
蕎麦の味とナメコが絡んだツユがとても香ばしい。ヨダレが出てくるような美味しさです。
安く手に入ると残りは冷凍して大事にいただいています。
ちょっと前から「鳥海ナメコ」というブランドが棚に並ぶようになって、アタシは半額シールを楽しみにしていたことがありました。
これはいわゆる「生のナメコ」で大ぶりのナメコです。
ビニールに入ってヌメりとともにパックされた普通のナメコとは違うものです。
ちゃんと「イシヅキ」、茎とお尻がついていて、シメジやエノキなど普通のキノコと同じような感じで売られています。
これが絶品の美味しさなのです。
熱湯をかけて水を切るだけ。
生ですから香りが高く、ヌルっとした食感も新鮮で実に味わい深い。大ぶりだから歯ごたえもいい。
おためしあれ
しかしウチの辺りは「鳥海ナメコ」は終了してしまいしたw。
「半額乞食」しかいないと生産者に見切りをつけられたのか、ウチの辺りでは店頭に並ばなくなってしまったww。
取引が打ち切られたのでしょう。
残念です。
まあそういうこともある。何しろアタシ以外の方が買ってくれないとしょうがないw(笑)。
もちろん、ごく普通のよくあるナメコでもありがたいご馳走です。
特にナメコなんてキノコの仲間では「趣味性」が高いものだと思います。
鍋には入らないでしょうし、「ナメコご飯」もちょっとやりません。ピラフもやりません。
せいぜい雑炊に落とすぐらいでしょうか。
あのヌメリを味わうものですから調理は限られています。
使い道が限られていると、やはりそれは「贅沢な食材」ということになります。
これは簡単な計算。
選択肢がいっぱいあれば消費率が高い。低いものは逆に入荷も少なく、そこに高い率で引き合いがくるから人気商品です。半額処分品はなかなか手に入りません。
だからほとんど安くなりません。手に入る時は遠慮なく買ってしまう方がいい。
ナメコは贅沢に感じるキノコのひとつです。
ホウボウは煮付けにするのですが丸ごとそのまま煮ます。
大きいのでフライパンを使います。
フタを流用してくればフライパンでも浅手の煮モノの鍋として使えます。
生姜を細切りにして醤油、砂糖、日本酒を使ってダシを沸騰させます。
もう日本酒は夏なので使い切ってしまいます。
日本酒なんてクーラーの効いた蕎麦屋ならまだしもww、夏場はちょっとアタシは自宅では呑めない。
氷で冷やすとか工夫される方もいるようですが、酔った感じが日本酒の場合は暑く感じてしまうものです。
そりゃあ旨い酒ならそんなこともないんでしょうけど・・・(笑)。
ダシが沸いたらホウボウを置いて蓋をして煮る。
ウロコもないし、買ったそのまま、ロクに洗いもしないでそのまま置いた。
煮詰めるぐらいがちょうどよいです。
煮詰めるとホウボウもヌルっとした感じになります。
冷まして、熱々でないところをいただきます。
やはり夏です。
梅雨も明けたし、これから本格的な夏到来。
アバンチュールと出逢いの季節、蚊に悩まされる夜がやって来る。
深川製磁の大きめの器、そのまま盛り付けました。
家内と二人してツマミながら食べる。
こうして食べると仲良くなれる(笑)。
ホウボウは顔が大きい印象がありますから食べるところが少ないように思えますが、意外と食べ応えがある魚です。
身のところは白身で品がよいお味です。
プリッとした身は煮崩れしません。
ヌメっとした皮がまた美味しい。コラーゲンを含んだ皮とアッサリした身のハーモニーは格別です。
尾っにぽもヌメリが出て、歯でこそいで食べるところがあります。
頭に箸を入れて食べてゆくと内臓が味わえます。
空気袋が面白い食感。アタシが見つけて食べちゃったww。
キモは鯵ほど苦くはありませんが美味しい味わいです。
ホウボウはこのキモが随分と食べでがあります。
こうして骨を取りながらゆっくり、魚の色んな部位を味わっていただくとなんだか感謝が沸いてくる。
魚を食うことだって殺生には違いありません。
そんな日本のココロ。
ホウボウって、海の底のあたりを歩く。
両側の横ヒレを手のように使って、歩くように徘徊するらしい。
「ほうぼう歩き回るからホウボウ」なんて、そんな説があるとかないとかww(笑)。
アタシもほうぼうを歩き回って安くなった食材を見つけます。
お互いに徘徊癖が直らないのですww。
おそまつ
