味噌汁で日本のお母さんと呼ばれた女優を思い出す
美味しくできたオクラ入りの味噌汁を飲んでいたら、かつて昭和の大スターを思い出した。
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「日本のお母さん」なんて呼ばれた人がいました。
森光子さん。
亡くなってからはジャニーズの誰かにストーカーしていたとか、やたらと風聞ばかりが目立ちましたが、彼女は確かにお母さんという役柄を終始演じていた人です。
その森光子さんがキャラクターになり、長らく味噌汁の宣伝をしていた振り返りのこと。
それはテレビがまだ面白かった時代のお話。
確か昭和の高度成長期のあたりから始まった味噌汁のコマーシャルでした。
いい加減に我が国も飽食になり始め、味噌汁なんて忘れられてしまいそうな、そんな雰囲気になった頃だったと思います。
それでも当時は今よりも「外食」なんてものはずっと少なかった。
今はなんでしょう。
娯楽やエンターテイメントとしての外食ということなんでしょうかw。
食事に行くのではなくて楽しみに行く。
それも分からなくはありませんが、子供を連れて行って、それで「やってやった」感じなんて、ちょっと寒々しい。
ともかく、日本が外食志向になり始めたそんな頃、味噌メーカーがあのコマーシャルを続けたというのは慧眼だったと言えるかも知れません。
それは我々昭和世代の心に強い印象を残したと思うからです。
我々はまだ味噌汁を捨ててはいない。
彼女は、味噌メーカーのコマーシャルのメインキャラクターをしてたのですが、週代わりぐらいの頻度でこれまでなかった味噌汁の提案をあれこれとしました。
短い時間で味噌汁のバリエーションを色々と提案してくれた。
それがこの一連のコマーシャルだったと記憶していますwww(笑)。
トマトを入れたり、ゴーヤを入れたり、納豆を入れてみたり、果ては枝豆、鮭、マカロニなんてのもあったでしょうか。
従来の人参や大根、油揚げなんて決まりきったものでないもの。短い時間のテレビ・コマーシャルで、色んな味噌汁の提案をしていたものです。
それはなかなかインパクトがありました。
我々が保守的に、従来の味噌汁の発想にこだわっていたものを打ち破るようなものがあったと私は思います。
それできっと、大いに味噌汁、味噌の需要を喚起したと思います。
今でこそ和食ブームなんていわれて、味噌汁は普通に飲まれています。
それこそ色んな人がアレンジして色んな試みをされている。
でも確かに、あのコマーシャルがオンエアされた頃は、我々日本人は味噌汁という大事な文化を忘れかけていた頃だったかも知れません。
それを救ったのがあのコマーシャルだったと私は思っています。
味噌は大豆から作られ、腹持ちもいい。
活力になるとさえ言われ、武田信玄の軍団が強かったのは味噌をよく陣中食に使ったからだ、なーんて話しさえありますw。
そして味噌汁はご飯にほどよく湿り気をくれて、食べやすくする。
お茶を飲みながらご飯というのは、さしずめ西洋ならコーヒーとトーストという感じでしょうか。
古今東西、湿り気というのはやはり食事に必要だったりします。
・・・まあ、必要ないという方もいらっしゃるようですけどwww。
味噌汁はやはり箸を休めたり、口をゆすいだりできる。それで栄養もある。
森光子さんってのはそんな味噌汁の顔になったのでした。
まあ実は料理もしない、家事なんてできない、そんな人だったかも知れませんが(笑)。
色んなバリエーションの味噌汁に挑戦するのは面白いものです。
それを全国に知らしめてくれたのがあのコマーシャルだったと私は思います。
私がちょっと心配してしまうのは、どうもこのコロナ禍でみんなストレスを抱えているのではないかということ。
だって、昨日の報道がありましたが、出生率がこれまでになく低かったという話。これには私は驚かされた。
自宅に引きこもったり、外出ができなくなると夫婦ですることはひとつなはずですwww(笑)。
かつてニューヨークの大停電があってアメリカではベビーブームになった。
それがなんと意外や意外。
我が国では出生率が低かったというのですから。
もしかすると、夫婦ゲンカが増えた家が多くなっているのではないか。
夜のむつみあいどころか、外食できないストレスで夫婦が諍い争って、夫婦の営みすら出来なくなっているのではないかw。
ちょっと心配してしまいます。
しかし、そういう「外食に行けない」というのがストレスになるというのは、勘違いから来ていると私は思う。
私たちはメシを食いに出かけるのであって、別にゲーセンに行くわけではないw。
食事は食事。
会話をしながら楽しく美味しく食べる。
それが楽しい。
「外食」が「内食」になったって、いったい何をストレスに感じることがありましょう。
私は提案したい。
例えば味噌汁なんて、食べつけない日本人はいないものです。
だから、この味噌汁のバリエーションを工夫して、色々と家族で試すなんてちょっとしたアミューズメントではないか、と。
YouTubeの森光子さんのコマーシャルでも見て思い出し、色々と試してもいいのではないか。
そうして美味しいね、ご馳走様でした、穏やかな日常を取り戻したらいい、そう私は思います。
外食に行きたい、それは勘違い。
人間は勘違いをするものです。
そういう風に出来ています。
前にそんなお話をしたことがありました。
食事の後に「ちょっと甘いものが食べたいわねぇ」なんて言いますが、それは勘違い。
古代人は砂糖なんか食べなかった。
食事をしたらビタミン補給に果物を食べた。
それが「甘さ」ということで工業製品が入ってきて、人間は勘違いするようになった。
果物の甘さと食後の大福の甘さを混同してしまっているのです。
外食だってそうかも知れません。
別に外でメシを食うから楽しいのじゃない。
みんなで美味しいものを食べて話すから楽しいのです。
外食が楽しかったんじゃない。美味しかったから楽しかった。
だから今は家で楽しく美味しく食事をすればいいのです。
そんな勘違をしてストレス、挙句には夫婦喧嘩なんて、もったいない。
目の前に美味しそうな嫁さんがいるというのに、それを食べないなんてww、まさしく勘違いですwww(笑)。
おそまつ
※ 「オクラの味噌汁」とできず、「オクラ入りの味噌汁」としなきゃいけないのが悩ましい。
森光子さん的には「オクラの味噌汁」だったでしょう。
そりゃあどうしたって「オクラの味噌汁」の方が料理らしく聞こえます。
だけどアタシんところの汁は具が多いのww。
人参、大根、油揚げ、玉葱も少し。そして冷凍のオクラ。
汁は具を多くしてしまう。
そしたら「オクラ入りの味噌汁」としか言えません。
だからレシピなどありません。
あってもお蔵入りだww。
おそまつ
