作詞と作曲、タイトルと小説
「ミステリの女王」と言われたアガサ・クリスティ。
酒のお供にちょうどいいのがミステリだとアタシは思う。
やっぱり推理小説は「ミステリ」よねw。 不思議現象は「ミステリー」w。
アタシにはクリスティは「駆け落ち」とか「失踪」というイメージの人。
池田理代子とか、関根恵子みたいなww。
うわぁ、お歳がバレるww。
恋のためなら全てを投げ打ってしまう行動力と情熱のオンナだったのでしょうか。
このクリスティの作品ですが、最近、ヤフーのサービスのGyaoで番組が見れます。
ドラマ化されたエルキュール・ポアロ・シリーズが無料で見れます。
一度お試しあれw。
クリスティの作品で、タイトルが気になる、なかなか良いなというのがいくつかあります。
「マギンティ夫人は死んだ」というのはそのひとつ。
実は先日の「キジバトは死んだ」という記事タイトルはこれをふと思い出したものww(笑)。
しかし反対に、クリスティの作品にはおかしな、ちょっと首を傾げてしまうタイトルというのも意外と多いものです。
小説のプロットと嚙み合ってなかったり、物語の雰囲気と違ったり、あまりにタイトルが貧弱だったりする。
もしかしてこの頃はスランプだったのではないか、そんな風に考えてしまう。
考えてみると、小説というのは喩えれば音楽です。
リズムがあり、構成があり、起承転結があります。
そして山場というのがあります。
そうすると小説の「タイトル」というのは、音楽で言えば歌の「歌詞」のようなものなのかなと思う。
歌ならやはり歌詞は重要です。
作詞あっての音楽、つまり歌とも言えます。
そうして見回してみると、良い曲ほど、作詞と作曲は別の人が多いことに気がつく。
昭和の後期、他人に作詞を頼むと印税が折半になってしまうからか、「シンガーソングライター」なるものが生まれました。
今ではすっかり定着し、「歌手」という商売は活躍の場が少なくなった気がします。
しかしよい歌、歌い継がれてきたような歌ほど作詞と作曲は別のことが多いものです。
そしてそれをピッタリの歌手に歌ってもらう。
どんなに音楽の才能があったとしても、詩人になり切れないこともあります。
自分の限界を知っていることは、優れた資質のひとつです。
だから、音楽家として才能がある人ほど他人に作詞を依頼するものかも知れません。
曲からイメージして詩ができる。
歌詞からメロディが湧いて素敵な歌が生まれたりする。
しかしそれをしない人もいる。
とにかく自分で自分の歌の詩を作ろうとこだわって奮闘する人もいる。
クリスティもそんな人だったかも知れません。
それとも、小説のタイトルを人に依頼するなんて無茶な相談でしょうか。そんな商売が成り立つほど需要はないのでしょうか。
少なくともクリスティは、タイトルについて他人に相談するということはしなかった気がします。
「オリンポスの果実」という文学作品があって、作者は新人でした。
オリンピック選手だったご自分の経験からその作品をモノにした。
彼は三島由紀夫を慕っていて、発表の前に作品を読んでもらった。
三島がまずダメを出したのはそのタイトルでした。
どうにも食えない、ロクでもないタイトルだった。
そこで三島がもっと気の効いたタイトルを考えてくれたというお話があります。
作者は田中英光という人です。
「子供の名付け親」なんてものもあります。
自分で産んだんだから自分が名前をつけたい、それもあるでしょうが人によい名前を頼んだりすることは普通にあります。
いい名前であれば子供は名前で苦労することはありませんw。
「でも歌には名前があるじゃん? 曲名は小説ならどうなの?」
「そりゃあ装丁とかだろうよ。表紙とかな。」
「・・・曲だってジャケットがあるよ。」
「今はiTunesとかデジタル音源だろ。ジャケットなんかいらないんだw」
「え? えぇーーーー・・・www(笑)。」
例えば本棚にサイズの違う本が並んでいるとどうにも気持ちが悪いものです。
揃えて並べたいのだけれど、そうすると作家がバラバラになってしまうので困る。
小説のタイトルにも統一感が欲しいと思ったりします。
同じ作者の作品タイトルを並べたとき、やはり作者独特の雰囲気が欲しい。
まあ、今時のことですから、あまり蔵書とか、棚に本は並べないかも知れませんけどw。
昔、部屋を片付けていたら要らない蔵書がたくさん出た。
そこで買取りを頼んで見積もってもらったら一文にもならない。
お堅い理論の本や研究書籍なんか誰も買わないという。
それならと、アタシは卒業した大学の図書館に寄贈することにした。
「先日、主人が他界してしまい、
愛校心のある人だったので蔵書を寄贈したいと思います」
なーんて書いて、着払いの宅急便で大学の図書館に送りつけた。
どうなったかは知りませんwww(笑)。
実はここだけの話ですが、ハンコを作って、アタシのニックネームと、これは某君の蔵書なんて、全部の本にハンコを押しておいたのですがwww。
くれぐれもご内密にw。
おそまつ
