与太郎とタクアン
ご隠居さんが与太郎に言いました。
☆
「あのね、与太郎や、蔵に行ってそろそろタクアンを持ってなさい。」
「あい。お安い御用です。」
「まあ待て待て、慌てちゃいかんw。」
いいかい、蔵に樽があるだろ、そこにタクアンが入ってるからね。」
「あい。」
「その樽の中の黄色になってるタクアンがよく漬かってるからね、それを持ってきとくれ。」
「あい。分かりましたでござんすw。」
与太郎はタクアンを一本、取り出して持ってきます。
その日のお昼にはタクアンが出されました。
するとご隠居さん、不審顔です。
「うん? なんだかこのタクアンはまだよく漬かってないねぇ」
与太郎や、お前さん、ちゃんと黄色になったタクアンを持ってきたろうね?」
「へえ。アタイ、樽を開けたんでござんすよ。そしたらみんな黄色なもんだからどれでも漬かってるもんかと思って、一番上のを持ってきました。♪」
「黄色って、そりゃあみんな黄色っちゃあ黄色ですよ。
しかし同じ黄色でもね、よく漬かってそうな色のものを持っておいでと言ったんだよ、アタシは。」
「それならご隠居さん、よく漬かってるモノって言ってくれなくちゃ分かりませんよ。」
アタイ、黄色なら漬かってると思ってました。」
与太郎、口をとんがらかしてつっかりますw。
「おいおい、そんなことは言わんでもわかりそうなものですよ。それじゃ用もいいつけられやしない。」
「でも、ご隠居さん。どれがよく漬かってるかなんて、食べないと分かりませんよ。でしょ?」
「それが目で見て判断するということだ。お前さんが見て、よく漬かってるなと判断したんならアタシは何も文句は言わないよ。」
「だからアタイ、いいつけ通り、黄色だから漬かってるって思ったんですって。」
「・・・うーーーん。どうかねぇ。上手く言えないねえwww。」
ご隠居さん考え込んでしまった。
与太郎にどうしたらタクアンがよく漬かっているか教えたらいいんでしょう。
「そしたらね、こうしましょう。
このタクアンを少し残しときますから、今度はこれより黄色を持ってきなさい」
「あい」
与太郎はまた蔵に行った。
暫くして与太郎、困った顔をして帰ってきた。
「ご隠居さん、この残りのタクアンはなんだか使えませんよ。
いくらこすり合わせても他のタクアンに黄色が移りゃしません。
どうやったらこの黄色を他に持ってけるってんでしょう?」
おそまつ
※ ほんとに、自家製タクアンがすっかり気に入っちまって、もう大変ですww。
家内が干してビニールに入れて追加の大根もやってくれんですが、昨日は干してた大根がカラカラになっちゃってた。
干して室内に取り込んだのはいいが家内の部屋で放っておいた。
だからあれほど「早くやっとかなくていいの?」、なんて聞いたのに。
昨日は家内は大根を水で戻してましたよ。
なんでしょうねぇ(笑)。
「干した大根を水で戻す」なんて聞いたこともないwww。
そうしたら家内は「切り干し大根はそうでしょ」なんて言った。
そりゃま、そうだ(笑)。
米糠は貰って忘れてた糠漬けのパックがあった。
米屋もケチになったもんです。50円とか30円とか言ってきます。
そんなの五円だって嫌ですよw。昔はタダだったんだから(笑)。
それでその糠漬け用のパックを開けました。
家内がまた糠漬けをやろうと思って、取っといたもんを見つけた。
今は糠漬けなんて樽も甕もいらない、ビニールでできると、そんなのが製品になって売られてる。
それをクーポンでタダで貰ったものがあったというわけw。
家内は「糠漬けは夏のものだ」ってんで、やらずにとっといた。
冬は発酵が進まない。
だから夏にやろうと思ってたらしい。
ちょっとだけ取り出して、新しいタクアンを仕込みました。
そういう製品は塩がもう効いているはずですから、砂糖を加えるだけでいい。
しかし夏に糠漬けをまたやってみるって、そうしたら今度は夏だから発酵が進んで手入れしないとすぐに痛むんですよ。冷蔵庫でもどうかw。
糟糠の妻というわけでしょうか。
しかし、糠漬けをやると女性の手が美しくなるのです。
甕に入った糠漬けを丹精して、毎日ひっくり返して空気を入れてやる。
そうして手に糠がつくと手がツヤツヤになる効果がある。
仕事をしたオンナの内側から湧き出る美しさというわけです。
昔の女性はみんなそんなことをしていたもんです。
甕も壺も使わず、ビニールパックでモニョモニョやるんじゃあそれは期待できないかも知れませんwww。
と、思ったらご丁寧にハンドクリームは「糠クリーム」なんて(笑)。
再びお粗末
