コメ、シンコ、ツユ
正月のお節や雑煮を味わうと思うこと。
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コメ、シンコ、ツユ。和食はそれが基本だということを再認識します。
コロナの直前、和食のことを「和ごはん」なんてやろうとした農林水産省の役人がいた。女性。どうも日本人ではないようだった。
日本文化の破壊に余念がないということでしょうか。
日本に「コ・シ・ツ」する。www(笑)。
確かに正月の晴れやかなのんびりした日ぐらい嫁に楽をさせてやろう、それで正月は保存食で揃えるなんて話も納得はできます。
しかし、正月のお節というのは日本人の食事の原点を象徴化したような気もしないではない。
コ=米(餅)、シ=シンコ(煮物・酢の物)、ツ=ツユ(雑煮)。
我々はいつも正月太りとは無縁です。
ベスト体重は年齢とともに上がっていきますが、いくら腹が膨れても正月で太るということはなかった。
動けないほど太るような食生活はなかった。
食べたいものを食べて味わい、そして汁で口を洗う。
それで足りれば満足と箸を止める。
そういうケジメみたいなこと、節度が日本文化の基本だと思ってます。
いつも味付けはシンプルで薄味に。
嫁の好みに私もいつの間にか影響され、知り合ってからはずっと薄味です。
塩さえ忘れることが多い。
その代わり、漬物は塩が入っています。多い時もあるww。
日本の食に関して、「日本人の食生活は塩分が多い」という話が昔からありました。
結局、それは基本の食事の他に、オカズとか副菜とか色んなものを出し、それに現代風のソースや味付けをしてしまうからだと私は思うのです。
少なくとも一汁一菜であれば塩分が多すぎるということはないと思います。
それにコメです。
ウチはずっと玄米。
精米機はありますが、せいぜい三ヶ月に一度ぐらいしか使いません。
それでも三分ツキとかその程度まで。
ウチは二人とも白米だと米の味がなかなか区別が付かない。それがもどかしい。
玄米だと米の品種による違いがわかって楽しいのです。
結局、アタシらは白米の微妙な味の違いが分からない、「味オンチ」なのかも知れませんけどwww。
ちょっと前まで、とある隠居から食事によく誘われていました。
この人は節操のない人で欲張り、私は嫌いな人だった。
こちらの近況や様子を探るつもりなのか、たまに食事に誘われた。
断れば断ったで色々と勘ぐられ、それがまた忌々しい。
そう思って応じていました。
しかし会っても話題なんかありません。
性根の腐った人間が相手、危なくてうかつなことは話せない。
そうなれば退屈。いくらオゴリでもつまらない。
それである時のこと、あまりにも話題がなかったもんだから、私はつい、「ここ何十年と私は玄米を食べてんですよ」なんて言っちゃった。
どうやら隠居はそれを試させたのでしょう、後になって手紙がきて「色々と調子がよくなった。驚いたわ。」なんて手紙が来た。
例のつもりか、ケチな「人形焼」の贈答と一緒に手紙が届いた。
私は実に嫌な人だと思っていたのでww、正直、いいことを教えてしまって失敗したと心底思ったものです。
そんなこと教えずに黙っていればよかった。
そう思った。
通風だの関節炎だの、せいぜい贅沢をして因果応報と色々と抱え込むがよろしかったのに。
そのぐらい玄米素食を信奉しているのが私なのでしたwww。
あの人は今でもご健在なのか。
最近は連絡もないけど、生きていたらやはり役に立ってしまったのかも知れませんw。
玄米とシンコ、そして汁が基本。
汁は腹を満たし満腹感を与えてくれる。余計にカロリーを摂取しないで済みます。
口をゆすいで次の料理に手が伸びる。
そして汁はどんなにささやかでも充足感があります。
私は一汁一菜というのが常に念頭にある。
いつもそれが戒めのようにしてある。
潔く食事をしたいといつも思っているのです。
でも結局、安くモノが手に入っちゃうとそれを食うことになるのですがw。
それでも食事したのにピーナツとか食って映画や相撲なんか見ちゃいますから、注意はしないといけません(笑)。
何を食っているかによって動物の暮らしは違うものです。
同じように人間の暮らしも変わるものです。
注意したり習慣づけてみたり、原点は常に考えておきたいもの。
私はいつも自戒しています。
後日談。
後になって、その隠居と茶会で顔を会わせてしまったことがあります。
向こうは私にもう関心はなくなったらしく、ずっと連絡もなく疎遠だった。
私の方は玄米の話をしたことを執念深く覚えていたw。
あの時は失敗したと思ってたからw。
それで隠居が「まだ玄米食かい?」なんて聞いてきたのを、待ってましたとばかりに私は答えたのでした。
「ああ、あれはすっかり止めました。あれはね、やはりマズいようなんです。」とw。
「玄米に限らずネ、木の実というのは落ちているだけじゃないというんです。
動物や鳥に不用意に食われないよういくらか毒を含んでいるという。
だから発芽するものは毒がある。あまり食うものじゃない、そう聞いた。
やはり精米したコメの方がいい、それで私は止めました。」
なーんて言ったwww。
ご隠居さんは微笑して黙って聞いていた。
こちらを見透かしたような意地の悪い顔だった。
こちらがどんなつもりで言っているのか、バレたかも知れなかった。
必死の打ち消しに聞こえてしまったか、私の気持ちがバレたかと思った。
悔しいwww・・・。
下種な野郎というのはそういうことにはやたらと勘が働く。
「あんたは玄米など食わんでいい。
せいぜい贅沢して、早く冥土、地獄へでも行ったらいいでしょうに。」
心の中でアタシは言いたかったけど。
意地悪な気持ちにに「固執」してもしょうがないかwww。
おうぞどだいじに
