鍋奉行、見参!
「鍋」には色々とTipS、ポイントというのがあります。
☆
土鍋はひび割れ注意、ヒビには米のとぎ汁。白米のとぎ汁で鍋を煮る。
南部鉄鍋、汁が黒くなる食材にご注意、ゴボウ、サトイモなんかで汁が黒くなります。
なんてコツみたいなこと。
そして食材、切り方、仕込み。
最後に食べ方。
食事のお作法から鍋へのこだわりまで色々とありますww。
「鍋料理」と呼ばれるものもあります。
刺身も「料理」なんですから、鍋も料理と言えば料理だw。
そういう看板を出している店があったりします。ノボリもあったりします(笑)。
そこは店ですから、やはり「見せる」ってとこが主軸になります。
だから、ああいうところの料理人だって色々とノウハウはあるでしょう。
ただブツ切りにするだけでもない。
笹がきの仕方、白髪ネギの作り方、鍋に相応しい食材の切り方、などなど、下ごしらえにも工夫があるでしょう。
最初に食材をキレイに並べて彩りもよく、どっさりと入れて盛り付けし、グツグツさせ、席に運ばれます。
程よい頃、そうして係りの和服なんか着た人が来てくれて袖を引いて白い腕を伸ばし、おもむろにお客の目の前で蓋を取るんです。
アレはちょっと艶っぽいw。
そうすると「わぁ」なんて、ちょっとした声が上がる。
それが鍋料理の一番の醍醐味。
その瞬間こそが売りなのです(笑)。
しかしそれにしても、食べるということを考えてみれば、いくら「寄せ鍋」だから「寄せて煮る」って言っても、どうしても煮上がりには食材の時間差があります。
あれはどうしたものか。
私も何度か経験したことがありますが、振り返ってみるとゾッとしないもんです。
そこは店ですし、何もシャブシャブ店ではありませんから、演出する、そういう気持ちは分からないでもないですが、なんでああいう出され方を我慢しなければならないのか。
煮過ぎになっちゃう!
いくらなんでも一気に入れてグツグツやったら素材が台無しでしょうに(笑)。
人参はまだ入れたばかりよ。お肉とって。
あーーあ、白菜なんかトロトロに溶けちゃうんだから、すぐ取って。
煮過ぎたから鶏が固いよ。忘れたでしょ? 自分の分はちゃんと取ること!
ほら、入れるならまず先に出来てるのを取ってから!
肉は取り箸を使って! 取るのは自分の箸でもいいの!
豆腐なんて急いで取らなくてもいいの!茹で過ぎにならないから!
ネギがもう出来てる!
豚はこうして広げてね、でないと縮んでくしゃくしゃになるよ!
もうとっくに出来てる!
漬けタレが薄くない? 交換する? 飲まなくていいから!
アクが出たからすくうよ。それから取って!
昆布はおダシなんだから、まだ食べちゃダメ!
・・・なーんてww(笑)。
鍋にはこだわりというのが皆さんあるようです。
そのうち、我慢できなくなって勝手に取ってくれるようになる。暴走するの。
ご自分が食べるのはそっちのけ、とにかく出来たものを食べさせようとする。
人の取り鉢にどんどん追加して入れてくる。
おい! そんなバンバン入れられたら食えねえよ!
ワンコ蕎麦じゃねえんだからww!
しかしそんなことを言うと逆ギレする。逆に脅かされたするのw。
いいの?! そんならもう知らないよ!
煮えてても知りませんからね! みんなグダグダになっちゃうよ!
なーんてwww(笑)。
まあ、しかしアタシは賭けてもいいですが、土井 善晴氏なんて絶対に鍋なんて取り上げないでしょうね。
あの方、色々と突っ込みどころがあったりしますが、鍋は絶対にやらないw。
土井さんが誰でも言いがちな鍋のウンチクなんか垂れたりしたら、「ああ、この人って鍋奉行だったんだ」なんて言われちゃう。
それは言われたくないだろうからw。
あの人のは「こだわり」じゃなくて料理の「知見」を教えてるつもりなんだから。
言ってみれば鍋奉行というのは「こだわりの果て」なのですw。
だから暴走する。止まらなくなる(笑)。
まあ、あのシトってご自分ではあまり食べないようですけど。
めいしくおしあがれ
