おからがちょっとパサパサになっちゃったw
おから、卯の花とも言います。
☆
とてもステキな言い方。
豆腐を絞ったその絞りカスです。
「卯の花の油炒め」は嫁も時々作ってくれる料理。
ヘルシーで美味しいものです。
味わいがなんとも言えず品があり、フワッとしています。
いくら食べても問題ない感じ。お腹にも重くなくてカロリーも少ないと感じます。
なによりツマミとかオカズにちょうどいい。
ちょっと箸が泳いでしまいそうになる時、箸をつけるのに最適です。
和食の作法では食事中に箸は泳がせてはいけないものです。
ですが、キッパリと休めたり緩急をつけるにはなかなか修行が足りませんw。
そんな時、卯の花は言い訳のようになって箸に仕事をさせてくれます♪。
いつものスーパーではなかったので、京都かどこかの豆腐専門店の卯の花が処分でした。
いつもより高い卯の花ですが見るからに美味しそうです。
確か昔のこと、これを漂白していたなんて話もありました。
今はそんなことはありませんが、昔は添加物にゆるかった。
添加物が問題になり、街の豆腐屋さんで「当店では添加物を一切使っていません」なんて張り紙が貼られるようになった。
昭和の頃のお話です。
味の素が風評で嫌われたり、栄養やカロリーというのが意識されるようになった頃。
それまでは卯の花なんて頻繁に使われる立派な食材だったのでした。
朝のまだ夜の明けない早いうちからゴンゴンとボイラーの音がして、街中の豆腐屋さんが豆をふかして豆腐を作っていました。
通りかかるとそこだけが活発に仕事をしていて、冬の凍える寒さでも湯気がもうもうと立ち込めて、豆腐屋さんが忙しく働いていたことを思い出します。
世間では奥さんが早起きをすると朝、買い物でかけます。
豆腐の味噌汁や朝食のおかずのために豆腐屋さんに買い物にやってくるのです。
出来立ての油揚げなど香ばしくて、それはそのままオヤツにできるぐらいw。
新聞配達の自転車がスタンドを鳴らす音、牛乳配達の瓶が触れ合うカチャカチャという音、誰かがポストから新聞を取り出します。
庭に出て、さっそくタバコに火をつけながらご隠居が縁側で新聞を読み始める。
まだ子供たちの起き出さない、静かな時間でした。
そうして昭和という時代はゆっくりと朝が明けていったものです。
見つけた卯の花を黙って買って、私が自分で調理することにしました。
人参を千切りにして、油揚げの千切りも加えて炒めます。
人参に火が通った頃、オカラを投入して、メンツユを回し入れる。
メンツユは作り置きしておいたもの。
火が通ったら最後に胡麻油で仕上げ。
胡麻油で余熱が浸みます。簡単w。
典型的な卯の花の炒めなのですが、食べてみるとちょっと食感がパサパサし過ぎる感じ。
あれ? これはちょっと違うなと思った。
私は前もやったことがあるのですが、どうも違う。
いつもの嫁の味とは違いました。
パサパサしてしまったので、あまり沢山は食べられない感じ。
残った卯の花炒めはピラフの具にしたら美味しかったですけれどもw。
嫁が言うには、もっとダシを追加して、いつもはしっとりさせているのだそうな。
ジューシーなぐらいにして水分を飛ばすぐらいの加減なんだと。
「ダシが少なかったでしょう」と言われた。
「意外とツユが多いのよ」なんて(笑)。
でも味つけは普通に合っている気がします。
食感が違うというだけ。
そこが「水加減」ということなんでしょう。
いつもの私の自家製メンツユが濃かったのでツユの量が少なかったのが原因でしょう。
今回は特別に濃縮ツユでした。
直に入れたのでツユは少なめだった。
ちゃんと水で薄め、舐められるメンツユの薄さに戻して入れればもう少し水分が多くなってくれたはずです。
なーるほど。
今回のメンツユは気をつけて使うことにしましょう。
バタフライ・エフェクトならぬ、これがメンツユ・エフェクトw
めいしくおしあがれ
※ 追記はクセになる(笑)。
ここで歌われている卯の花というのはホンモノの花の方ですがwww。
オカラはその花に似ていることから呼ばれると言われます。
もじって「卯の華」とも。
卯の花の 匂う垣根に
ホトトギス 早も来、鳴きて
忍び音 もらす 夏は来ぬ
さみだれの そそぐ山田に
早乙女が 裳裾 濡らして
玉苗 植うる 夏は来ぬ
タチバナの 薫る軒端の
窓近く 蛍 飛びかい
おこたり諌む 夏は来ぬ
オウチ散る 川べの宿の
門、遠くクイナ声して
夕月 涼しき 夏は来ぬ
五月 止み、蛍飛びかい
クイナ鳴き 卯の花咲きて
早苗 植えわたす 夏は来ぬ
