卵が痛んでいたでござる
卵が痛んでいました。
☆
割れていたんではなく、痛んでいた。こんなのは初めてのこと。
ガサツなアタシが運搬中に割ってしまったわけではありません。
痛んでいたのです。
卵のカラが妙に薄くて、微妙にヒビが入ったロットでした。
卵というのはもはやほとんど工業製品ですから、そういうこともあるでしょう。
養卵場でニワトリが産んだ卵を受けるクッションがズレたとか、コンベアが詰まったとか、ニワトリの個体が摂取したカルシウム分が少なかったとか。
生産と自動パック詰めの過程で微妙なヒビが入ったのか。
とにかく卵パックとしては「不良品」ということになるはずです。
食品にそういう言い方は抵抗がありますが、養卵というのは大規模でシステマチック、そして鶏たちは機械のように管理された中で卵を生産しています。
ウチは使わなくなった食洗器をモノ入れにしていて、卵はそこで常温で保存。
暑い時でも、卵は呼吸しているからと平気で置いています。
ある日、ちょっと食洗器の中が臭った気がしました。
卵の臭いがした。
食洗器の中がタマゴサンドのような臭い。
嫁を呼んで嗅がせてみると「もくにとんだいはないヨ♪」なんて言うw。
気になったけど、忘れてそのまま卵を使っていました。
古い卵パックから使っていった。
このところ卵が少し安めです。
だから在庫が積みあがっていました。
卵はこのところ140円、110円、そのぐらいの範囲です。
低位安定というヤツです。
一時期100円を切る時はありましたが、今回は通常の経済循環でしょう。
スーパーでどんな時も卵がずっと同じ値段のところがありますが、そういう店は失敗しちゃったところです。
以前、ブログでお尋ねをいただいたことがあります。
農家と直接契約するスーパーがあるのですが、契約してしまうと値段は動かせません。
変動の大きなものを安定供給しようと、いらぬ知恵を出して直接契約。コストは一定にできますが、安くなったときには割高、高値つかみです。
特に卵のような値動きの激しいもの、市場商品は直接契約なんてやめた方がいいのです。
「ドルコスト平均法」なんて話もあります。
ともかく、安い卵価格のおかげで買い置きがありました。
30個はあったでしょうか。
3パック。
そのうちのひとつのパックが痛んでいたのにずっと気がつかなかったのでした。
翌々週になって、やっと当該の卵パックを開けようと見たら、パックにコバエが涌いていた。
ビニールから強烈なピータンの匂いがしてきます。
閉じている卵パックの中にコバエが入り込んで賑やかw。
これはいけないと、慌ててパックごと取り出して水洗い。
コバエを洗い流す。
弱々しいグズグスとした卵が手の感触で分かります。
シンクで割ると真っ黒になったドロドロの液体でした。
クサい。
これはシどいw。
なんでも腐敗すると真っ黒になるといいますが、これは惨事。
3個ぐらいが見えないぐらい小さなヒビが入っている状態で、明らかにダメです。
試すまでもなく割ってシンクから流してしまった。
しかしその臭いがたまりません。
ピータンのような臭い。タマゴサンドからピータンへ化けたw。
暫くシンクあたりにしばらくピータンの臭いが充満してました。
自分で割ったわけではないから残念とは思いませんが、卵の不良品で不安にはなります。
今更ながら残りを冷蔵庫へ。
痛んだ卵が伝染することはないはずですが、なんだか引っかかる。
今、どう調理しようかとちょっと考えています。
強いライト殻の当てて透かし、中の黄身が丸く動くのを確認もした。
嫁とアタシでちょっとした騒ぎでした。
ウチは五月蝿いのww。コバエ並みw。
そういうこともあるさ。
ただ、暫くピータンは食えないとアタシは思ったw。
ピータンは昔よりも高くなりました。もはやゲテモノでもありません。
石灰と泥で閉じ込めて発酵させて作る、アヒルの卵の燻製みたいなものです。
醤油と洋カラシでいただくと珍味。美味しい。
濃厚で発酵した感じと香りがクセになります。黄身はチーズのよう。白身はサングラスのような色の透明でプルプルとしています。
めいしくおしあがれ
もくにとんだいはありません
