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大相撲噺、炎鵬と琴奨菊のこと

 大相撲、絶賛場所中である。
 ほんに喜ばしい。日本の「ハレ」を味わっている。

 「差そうとすれば上手を取られるもの」
 先日、北の富士勝昭が何気なく言った言葉だが、含蓄の深い言葉に思えた。
 人生というものを考えると痛烈な隠喩に思える。

 下手に出るどころではない。
 こちらが狙えうところがあれば上手を取られてしまう、と。
 しかし取られるものはしょうがない。
 取られた上手は切ればいい。そういうことだろうか。

 こちらが狙うことには必ず被せてくる者がいる。それを知っておくべきだ。

 だから相撲取りは差すことを人に気取られないようにしたりもする。こちらの狙いを隠したりする。
 あるいは自然な流れから差せるようにもしたりする。自分の型、パターンを習得しようとする。
 どれも工夫には違いがないがいずれも難しい。



 今場所の大相撲は異例の4ヶ月のブランクがあっての開催となった。

 この間、普段なら巡業だのイベントだのがあり、土俵の人気者たちは追い立てられるようにして彼らの日常は考える間もなく過ぎてゆく。
 こういう相撲関係の活動が全くないという、今回のコロナ騒動の影響を受けた空白の期間は、角界にとっても彼らの人生にとっても異例のことだ。

 この空白の時間をどう過ごしたか、それぞれの力士がどれだけ鍛錬を絶やさなかったかが試されている。
 それは我々とて実は同じこと。
 コロナ自粛ですっかり怠け癖がついた連中もいることだろう。
 学生や生徒とてそれは同じこと。
 やるべきことをやることは簡単でもあり難しい。



 相撲取りの稽古というのは、普段は違う部屋を往き来するものだ。
 そうして相手の出方を伺ったり、こちらの強さを相手の記憶に浸み込ませてみたりと、単なる「手合わせ」ではない「駆け引き」や「せめぎあい」があるものだ。
 今場所はそれができない。
 そんな駆け引きは別としても、単にお互いを磨く稽古すらできないというののではツラい。
 今回は違う部屋を往き来することは許されなかった。

 だから、その部屋の中に強い力士が揃っていればお互いに稽古ができるが、そうでなければひたすらトレーニングぐらいしかできなかったことになる。
 この部屋にはこれだけの力士や関取がいる、だから稽古に不足はないはずだ。 こちらの部屋は関取が少ない、勝負勘を維持するのは大変だったろう。
 そんなことをちょっと調べて眺めていると想像を掻き立てられて面白い。

 今場所は名前に「琴」とつく力士が幕内力士に多い。佐渡ヶ嶽部屋。
 それだけ部屋には強い力士が揃っていることになる。
 彼らは強いもの同士がお互いに切磋琢磨できる。有利な条件で今場所は場所に臨んできたはずだ。



 すっすり有名になった小兵力士で業師の炎鵬は、どうやらこの空白の期間でベジタリアンになったようだ。
 あの世界では異色のことだろうし、部屋でさえ異論反論も多いだろうから、今場所は密かに自分の選択の正しさを証明する場所になっているのだと思う。

 ほとんど誰も指摘しないことだが、炎鵬がベジタリアンになったことはまず間違いがないと思う。

 最近、「ゲーム・チェンジャーズ」というドキュメント映画があった。
 アスリートやウェイトリフティング、格闘技の選手ですらベジタリアンになってむしろ持久力とスタミナがつき、肉を食うよりもよほど体力的には強くなれるという検証を追ったドキュメントだ。
 とてもよくできたプロパガンダ映画で、誰でも感化されてしまいそうになる。

 ましてやアスリートのことだ。
 炎鵬はあれに感化されたのだと思う。
 最近は相撲取りもNetFlixなどの動画配信を見ている。
 
 そうして炎鵬が今場所でなんらかの結果を出せれば、ベジタリアンということがいちやく注目されるに違いない。
 世間的にはそれでまた野菜が注目されて高くなり、冷凍野菜すら売り切れ続出、私はまたもどこかに逃げ道を探すことになるのか、どうか。
 私には悩ましい限りだ(笑)。
 炎鵬の勝ち越しはまだ。
 なかなか難しいものがあるかも知れない。

 もしまから間違えば、私は半額野菜すら喜んで買うというのに、ある日突然上手を取られてしまうことになる。
 昨日、業務スーパーに行ったがミックスベジタブルは売り切れだった。
 このところミックスベジタブルが買えない。
 野菜が日照不足で高いから、冷凍で済ませようとするのはみな同じだろう。



 せっかく相撲噺になったからこの際だ、琴奨菊関のことを話そう。
 琴奨菊は大関から陥落し、平幕で相撲を取り続ける最年長力士だ。

 この男は大関時代はそれはひどいものだった。
 人より先に立たない、立合いは一方的で常に相手に合わせない、小汚いやり方で大関の地位に汲々としてきた力士の印象しかない。
 マワシを自分の体型が変形するほど締め上げ、相手にマワシを掴まれないようさえした。
 誰もが知るところの小ざかしい汚い力士だった。

 NHKの吉田アナがいくら琴奨菊を担ごうとしても無駄なこと。
 こんなアナのように相撲を商売のネタ程度に考えていたり、さほど相撲に愛情がない連中は面白がってわざとらしく騒いだものだが、琴奨菊の相撲っぷりはまるで値打ちのないものだった。

 それは今の白鵬もそうなのだが・・・。

 北の富士が琴奨菊に言及することはほとんどなかった。

 そして婚約破棄、結婚、とうとう琴奨菊は初優勝を手にしてしまう。
 白けた空気が流れるの中、優勝後は鼻高々、そして例によって低迷する。
 もはややることはやったろう、花道はできた。琴奨菊は引退して部屋を持つだろうと思われた。


 それがいつからか、琴奨菊は不思議な豹変を果たす。
 まるで人が変わったかのように正々堂々とした相撲を取るようになった。
 かつての勝負に固執するだけの相撲取りはそこにはなく、相撲道に真摯に向き合っている真面目な力士がそこにいた。

 攻防の多い取り組みも多く、土俵に転ばせられてもどこか潔い。

 そして琴奨菊は大関から陥落する。
 平幕に落ちても変わらず真摯な相撲を見せている。
 まるでこれまでの自身の黒歴史をなかったことにするかのような変化ぶりだ。

 「君子豹変す」、まさにこのことではないか、そう思える。

 相撲ファンも次第に琴奨菊に声援を送るようになってきた。
 次第に彼の名前がクチにされることも多くなってきた。
 北の富士も彼のシコ名を口にする。

 名前を呼ぶに値するだけの値打ちのある相撲取りだからだ。
 もし昔の姿を知っていれば、こんな琴奨菊は想像もできなかったろう。
 現在も琴奨菊は幕内生活を続け、今場所は昨日、めでたく勝ち越しを決めている。
 今日はダメだったがあともうひとつぐらいはと思えてくる。そんな自分の思いに驚くw。


 こんなことができるのか。
 しくじりそうになった人生は、やり直しはできなくとも、挽回はできる。
 心を入れ替えるとか反省とか、クチではたやすいがそうはできることではない。
 覆りつつある黒歴史。

 何か悔しいがw、こんな男はちょっといない。
 感心することしきり。私には今、琴奨菊は多いに尊敬できる相撲取りとなっている。


ごやわざはめん



 追記 すっかり書くのを忘れていた。

 炎鵬はこの四ヶ月のブランクでニキビ治療をしたようだ。

 前はどこか青年らしいニキビ面だったが、今はスッキリしている。
 まるで、剥きたての卵のような顔をしている。

 これがタニマチからプレゼントされたニキビクリームのおかげなのかは知らない。

 そうだったらきっといい宣伝になると思う。

 私にはもう必要ないがwww。



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