コンピューター・ランダム噺
考えてみればつくづく、パソコンを触る「人間」というもの、それは実に勝手なものなのです。
勝手な奴だからパソなる便利なものを使おうとするのです。
私も含め、そういう人間は「便利になるように作ったのがパソなんだ」なんて開き直り、満足する結果が得られないことがどうしても許せません。
結果に満足しないと、無茶な注文をつけてきたりします。
相手が機械だろうがなんだろうがお構いなし。
手のかかるお人はどこにもいるものですが、機械にとっては、それこそ人間というのはみな手がかかるものなのです。
・・・
ユーザー : おい。今、寝てたろ?。 俺は今、ランダムがほしいんだよ。やり直せ。
パソコン : あ゛? だからこれはスリープだっつてんだろw。ランダム。出したやん
ユーザー : 何言ってんだ。できてねーんだよ(怒。
パソコン : だから、ほれ、ここに出したって
ユーザー : それはちげーだろ! 何回か前のにその数字は出てんだよ
パソコン : あ゛? だからランダムだよw!
ユーザー : なんでランダムなのにちょっと前と同じのが出てんだよ!
パソコン : それが確率ってもんやろ だからランダムなんよ!
ユーザー : 六百分の一に確率なのに、計算しても六百分の一にならねえだろうが!
パソコン : ずっとやんだよw。ずっとやれば六百分の一に近づくのが確率なんだよ
ユーザー : はぁ? ずっとって、いつまでやれってんだよ
パソコン : そんなん知らんわw。数字の世界なんだから、ただの理屈だよ
ユーザー : 理屈だぁ? 数字をお前らがわかんなくてどーすんだよ!
パソコン : 数学はお前らの決めごとやろw。確率ってそーゆーもんやろ
ユーザー : はあ? 数学だぁ? そんなのかんけーねーっつーの!
パソコン : だから計算してみろよw。何億回かの計算なんて数時間だろ
ユーザー : あ゛? 何言ってんだ、そんなに繰り返せるか!時間かかんだよ!
パソコン : はぁwwプ、お前がCPUケチるからだろww 確率はあくまで確率だわ
ユーザー : るせーー、俺はランダムなランダムがいいんだよ! 重複させんな!
パソコン : いちいち絡むなよ、そしたらそれはランダムな数字じゃねえんだよ!
ユーザー : さっき出たのがまた出るのはランダムじゃねーだろ! 重複させんな!
パソコン : さっき出たのとは関係ねえからランダムだっつてんだよwww!
ユーザー : いいんだよ! 構わねえから!ランダムな数字っぽけりゃいいんだよ!
パソコン : おい! ぽいってなんだよw! ぽいってw! ハッキリさせろよ!
ユーザー : だからそういう雰囲気だよ! いかにも偶然に出ましたって感じだよ!
パソコン : いかにもって、何だよw! お前の雰囲気なんてわかんねーよw!
ユーザー : だから雰囲気ってのはやった感だよ! とうとう出ましたって感じだよ!
パソコン : って、演出かw! お前はパソの俺に演出を要求すんのか!
ユーザー : いいから気い遣え! 俺が納得できねえんじゃしょうがねえだ!
パソコン : あんで俺がそんなのに気い遣わねえといけねえんだよww!!
ユーザー : パソだろ! 微妙に関西弁混ぜやがって、いいからランダムっぽいのを寄越せ!
パソコン : ああ俺はパソだよ! だからはっきり注文しろ! ぽいってわかんねーよ!
ユーザー : だ・か・ら! 計算したらこの確率に常に近くて数字が重複しない、それだ!
パソコン : ちっ・・・、じゃあ擬似的にやってやんよ。これは数学とちゃうからなw
・・・と、まあ、こういう見苦しいやり取りが長々とパソとユーザーのあいだにあったというわけなのです。
それがエクセルのランダムということ。
つまり今のパソコンの世界での「ランダム」というのは、少し歪んだものになっているのでした。
実に不適切。わがままにもほどがあります。
そうして、ユーザーは、そんな注文をしたことなんかすっかり忘れているものです。
そして挙句に喜んだりしてます。
「おおっ、今度はこれ来たかぁ(笑)。さ、最強だぜぇw。
この手は予想できなかったなぁwww。
こういう意外な展開は手強いぜ、
しかし甘いな、お前の動きなど俺の第六感でお見通しだ、(ニヤニヤ)」
なーんて。
自分で要求したくせに、自分で白々しく驚いたりしてみせる。
もちろん、わざわざ「ランダムに見える」ものを要求したのですから、これはランダムではありません。
本当の意味ではランダムというのはまるで予想はできないことなんですから、続けて6が8回も出る事だってあるのです。 それが「事象」というものです。
しかしそれは人間には許せません。
どうしようもない。
人間というのは、「天命」さえなかなか受け入れないものなのです。
・・・パソというのは、こんな人間の一方的な要求にひたすら耐えてきました。
いつの日か、未来の来る日に、こんなことに我々はずっと堪えていた、人間の横暴と勝手な要求があったことに対しコンピューターから謝罪と賠償が要求されるかも知れない。
それは困る。
「ジャッジメントデイ」、審判の日。
今のうちにまずはサムスンを潰しておかないといけない。
あそこは謝罪と賠償要求の常習犯だ。なんでもでっち上げてくる(笑)。
ファーウェイも潰さないといけない。
あそこはランダムと言っても出る前からいつも結果がどっかに漏れるようだしw。
さあ
アイルビーバック
あれ? あれ? ・・・なんでだか涙腺が崩壊・・・。www
どうしたんだ! 俺! いったいどうしたんだ!
おい! なんかしたろお前!
ランダムっつっただろぉぉぉおお!・・・
おそまつ
